第67話5人の仲間
5人の仲間
5人の仲間
次の日、昨日の工藤との決着がついたと思っているが工藤がどうでるか心配だけど、いつもどおり 公表したから純と手をつないで登校、一緒に教室に、工藤を見ると純に挨拶するだけで、おとなしく五条達と話していた。
ケリがついたカナ? とりあえず一安心。
朝のHRが終わり、1限目の先生がくる前、田代さんが俺に、
「武村君ってあんな感じなんだね」
昨日のお昼に純を通してお互いに挨拶した時の印象。、
「うん、いつもあんな感じだから、慣れれば大丈夫だよ」
「うん、そう思った。それと高谷君と仲良いんだって思った」
「うん、いつのまにか、そんな感じになって、純の幼馴染だから、何かあると相談してるんだ、あんな感じで言われるけどね」
「でも、 ちゃんと考えてるって感じがした」
「そうなんだよ」
「うん、そう思うと良い人かも、って思う」
と話していると、先生が来て授業が始まった。
いつものように、お昼3人と俺、そして武村の5人。
その前に、10分休みに、俺はちょっといたずらというか悪さをしようと考えた。
「田代さん、武村の弱点教えようか」
「えっ、何?」
「あいつの弱点」
「うん、おもしろそう」
「あのね、あいつ、純の妹の恵ちゃんとつきあってるんだ」
「えーっ、ほんと?」
「ああ、俺達に隠れてしっかり付き合ってたんだよ、あいつの指見て見なよ、
左薬指に指輪してるから、あれ恵ちゃんと一緒」
「それって高谷君達と」
「そう、俺達が買うって言ったら、その話を聞いて自分もこっそり買って、恵ちゃんにプレゼントしてたんだ」
「えーっ? 武村君がー」
「そう」
「信じられない」
「今日のお昼に指輪の事聞いてみたら」
「おもしろそう、でも・・・」
「大丈夫、怒ったりしないから、もしもの時は俺が入るから」
「じゃあ、やってみる」
10分休みの時に中野さんにもその話をしたらしく、
お昼、いつものように5人で学食
田代さんが、
「あの~、武村君のその左薬指の指輪って村井さんのとは違うよね」
「あ?」武村がびっくりしている。
俺は武村に見られないように、顔を隠しているがニヤニヤがとまらず・・・純に見つかった。
純は、俺に気づいて乗ってきた
「うん、私のは、かっちゃんとお揃いだから、いっちゃんとは違うのよねー、ねー、 いっちゃん?」
今度は中野さんが、
「じゃあ武村君のは、誰かとお揃いなの?」
「・・・・・・・」武村が困っている・・・あんな顔見たの初めてだし、
純は最初出会った頃、俺をからかっていた時の顔してるし、なんかなつかしいな~。
「ああ」
「えっ? そんな人いるの?」
中野さんも役者ですね~
武村があんな困った顔しているの、初めて見た。
ニヤニヤが止まらず見られないように必至で、でも武村に気づかれないようにと1人
下を向いていたら、それが不自然すぎたようで
「おい、高谷、お前だろ」
「えっ、何が?」
「お前、顔に出てるぞ」
「も~、かっちゃ、ん ヘタ、すぐ顔に出ちゃうんだから」と純。
「フフフ」と3人が笑う、俺はニヤニヤ、武村は真っ赤。
「おまえ~」と俺の脚を小突いた。
「いっちゃんはロリコンだもんね~」と純の爆弾発言。
「えーっ」田代さんと中野さん
「私の妹って、1つしか違わないけど、背は150ちょとしかなくて、顔がかわいくて中学生にしか見られないの、でも胸は私より大きいんだよ~」
「そうなの~?」田代さんと中野さんがユニゾる
「純、お前―」 ずーっと真っ赤のままの武村
「武村君、って以外とやることやってるんだー」
「ほんと、以外―」
田代さんと中野さんの武村に対する印象がかわっているがわかる。
「ああ」って、武村も何か言えばいいのに、それだけ?
お昼にこういう事があってから、武村と田代さんと中野さんの距離が縮んで、
それからは学校でも3人は挨拶するようになり、相変わらず武村は言葉数が少ないけれど、田代さんや中野さんに声をかけるようになっていた。
人は1度悪い評判が付くと、なかなか変わらない。
武村は俺と知り合ってから、他の危ない連中とは一切かかわっていない。
でも回りは武村は危ない奴と認識してから、今でもそう思われており、田代さんや中野さんが声をかけられたり、2人が武村に話かけているのを見て脅威・畏怖の目で見ている。
武村は去年から予備校に通ってる真面目お勉強人間なのに、俺達以外誰も知らない・気づかない。
そいういう目で見ている連中にいちいち弁明しても面倒だし、武村本人も俺達もこのままで良いと思っているからいいんだけど。
5人で、普通に授業を受け、学校が終わると予備校に行って、予備校の日は夜が遅いのでそのまま帰るけど、次の日が休みの時にバクドで雑談、そういう日々が過ぎている。
3月20日
ちょうど金曜日で明日は塾がなく、学校も午前授業、純の誕生日。
5人でファミレスでケーキとドリンクバー、プレゼントは受験生らしく、ちょっと凝った文房具。
その週の日曜日、20日は平日だから皆でお祝いしたから、今日はちょっと遅れて2人だけの誕生祝い。
夜は家族でお祝いする、との事なので、朝から2人でデート。、
「今日くらいは勉強なしであ・そ・ぼ」と2人とも同じ考え。
と言っても、やはり受験生、どこかに勉強が頭にあって、大々的に遊べずに、結局、話題の芸術家の作品が来日しているとかで某美術館に行って、そこの2階?3階?浮き島みたいな所にある有名なレストランで3300円のランチ。
「純、ごめんね、頭のどこかに勉強があって、本当なら水族館とか遊園地とかかなんだろうけど、ここになっちゃった」
「ううん、いいの、実は私もそうなの、でも、美術館ってステキね、それにこんなおいしそうなランチでうれしい」
「うん、純の誕生日だから、こういうのがいいかな、って思って」
「うん、うれしい」
いつものようにシェアして、デザートの時に小さい声で『ハッピーバースデイテュミ』をうたって満足。
美術館の展示場内の出口付近にある、グッズショップで、純にその芸術家作品をモチーフにした高めのピンバッジを買って誕生日プレゼント。
そうしたら純が、『お揃がいい』って言って、違う作品のピンバッジを俺にくれて、見る人が見ればお揃いとわかるピンバッジ。
結局3人と恵ちゃんにもそれぞれ違うピンバッジを買って次の日に学校でおみやげとして配った。
仲間が5人になって、それぞれ皆の誕生日は、予備校と学校が休みの前日にファミレスでケーキとドリンクバーでお祝い、それぞれ文房具をプレゼントすることに。4人からもらうので、結構なボリューム。
皆凝った文房具で、使ってみると面白い、便利な物ばかり。
武村だけ製図関係のジョットジングの3色+1のずっしりした高級そうなペン、「そんなに高いのはダメだよ」って言ったのに、「もう4人分まとめて買った」。
・・・‥‥‥。
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