第66話執拗な奴と決着2/2

執拗な奴と決着2/2

執拗な奴と決着2/2


「さ・よ・う・な・ら」もう1度繰り返す。

しばらくじーっとしていた工藤はそれ以上は何も言わず、去って行った。

疲れた。 

バイクがなければただの人、3科目以外は底辺人間、国語力だけが頼りの俺は言葉で納得させるしか手はないから、ずーっとしゃべり続け、なんとか引き下がらせた。

何とかケリはついたと思ったら一機に疲れが出て、震えがとまらない・・ベンチに寝転んで目を瞑ってしばらくじーっとしていた。

ふと気が付くと、コーヒーパックを持った武村と心配そうな顔をした純がいた。

「ほら」そう言って武村がいつものコーヒーパックをくれた。

「あっ、なんか、久しぶりだな~」

「あたりまえだ、もう利息は終わったからな」

「うん、そうだね、ありがと」

「ああ」

「また貸しかな?」

「ああ、貸し」「ハハハ」

「かっちゃん、大丈夫?」

「うん、大丈夫」

「よかった」

「じゃあ、な」

「いっちゃん、ありがとう」

「おお」

そう言って武村が帰って行った。

「2人で来てくれたんだ」

「うん、HR終わった後、2人でどこかに行ったから、いっちゃんに話したら一緒に探してくれたの」

「そっか、 あー、 また武村に助けてもらっちゃったね」

「ううん、 私を助けてくれたのはかっちゃんだよ」

「純、ちょっと疲れてるから、しばらくこのままでいい?」

「じゃあ、ご褒美」と言って、膝枕をしてくれた。

純の膝枕って初めて、こんなに気持良いんだ~、そのままうとうと寝てしまって、校門が閉まる時間になって、純のキスで起こしてもらい、あわてて帰った。

この日は結局予備校をさぼってしまい、純が田代さんと中野さんにRINEでその旨伝え、俺は2人にあやまって、疲れたから言って純のベッドで横になって、純は一緒に寝て俺にだきついて、でもそれだけで、そのままバイクで帰った。

帰り際に思いっきり純に抱き着かれ なが~恋人キスをして。





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