第61話修学旅行2

修学旅行2

修学旅行2


ホテルについて部屋割りを・・・・修学旅行って大部屋なの?

俺のクラスは食事の後にお風呂・・大浴場で皆で入る、菅井と土屋がいたので一緒に入る。菅井・・でかい・・でも他の連中は・・・あっ 俺 ちょっと長いかも・・・・。

部屋に戻ると、五条や工藤に加えて山下のトップカーストの3人が俺をチラ見しながらコソコソ、ふと気が付くと部屋からいなくなっていた。

それがすっごくイヤな感じだったので、まだ純の事を何かする気なんだろうと思っていたが、田代さんや中野さんと親しくなって3人でいるだろうから大丈夫だろうと思っていたら、2人があわてて、男子部屋に来て「高谷君、村井さんが竹下さんに引っ張られて、廊下に出たら五条君達がいて、連れていかれちゃったの、大丈夫かしら」

 竹下はトップカーストのもう1人の女子で、確かに美人だけど、派手でちょっとうるさい感じで、五条や工藤と仲が良い、田代さんも中野さんもそれを見て心配してくれて、男子部屋に来てくれた。

俺は、田代さんと中野さんのお礼を言って、どっちの方に連れて行かれたかを聞き、そっちに向って走った。

教えてもらった方に走って行くと、竹下さんは気まずそうな顔をして俺を見つけると何か言いたそうだったけど、それは無視。 

純の周りを五条達が囲むようにして歩いているのが見えたのでちょっと距離をとって後ろをついて行った。

純と工藤が向き合って、男2人が周りを囲ってる。

工藤は純の肩を掴んで

「あいつはやめた方が良い、あいつの成績知ってるか?200位近いんだぞ、スポーツも得意じゃないし、何もないんだぞ」

「あいつに何か弱みでもあるのか?」

「わかった、武村がからんで脅されてるのだろ?」

純は取り付く島もなく一方的にベラベラと捲し立てる。

好き勝手言ってるよ、なんにも知らないくせに、相変わらずあいつらの勝手な基準で・・・

あ~あ 俺が出るしかないか、

「おい、お前ら何やってるんだ、純が困ってるだろ」

「何?お前は関係ない、これは俺達の問題だ、黙っててくれ」

「はあ?お前たちの問題に純は関係ないだろ」

「純と俺達の問題だ、お前は関係ない」

「じゃあなんで純が困ってるんだ?」

「違う、お前がいるから本当のことが言えないだけだ」

「あのな~、いいかげんにしろよ、この前の純の話聞いたろ、あれでもまだわからないのか?」

「それから、工藤、お前なんで純の肩掴んでるんだ?いやがってるだろ」

純が肩の手を振りほどいて、俺の所に来た、

「かっちゃん・・・」

「うん、大丈夫、俺の後ろにね」

「うん」

「おい、純を渡せ、純も大丈夫だからこっちに来いよ」

「あのな、純はお前がイヤだからこっちにきたのがわかんない?

 そっちが大丈夫じゃないからこっちにきたんだろ、いいかげん気づけよ」

「高谷、お前、何のつもりだ?」五条が俺に言ってきた。

「五条、お前こそ何のつもりなんだ?この前の班決めの時、純に言われたろ、いい加減わからないのか?」

「工藤も、直接武村に相談したら、って言ったよな、したのか?」

「‥‥‥」

純が話し出した。

「五条君も工藤君も、この前に言った通り、私がかっちゃんを好きになったの、かっちゃんが彼氏、かっちゃん以外はイヤなの、どうしてわかってくれないの?」

一呼吸置いて「もう、こんな事やめてほしい」

「五条も工藤も、これ以上純につきまとうなら、もう俺達の話し合いじゃあ済まなくなるけど、覚悟できてるんだよな」

「ああ、困るのはお前だろ」

「は~?あのね、俺はもう純の両親にも会ってるんだよ、話もしてるし、このままだと五条と工藤に対してストーカー被害届だすしかないんだけど、わかってる?」

「ストーカー? 」

「そうよ、あなた達がストーカー、かっちゃんと2人で先生のところに行く」

「一緒に行こうか」

「うん」

「‥‥‥」

「どうする?」と2人に言っても、無言

「‥‥‥」

「納得いかない?じゃあ、先生呼ぼうか?帰ったら純の両親にも聞いてみるか?」

「・・・わかった」

「工藤は?」

「・・・・今日のところは、これで帰る」

「工藤、今日のところじゃない、これからずっとだ」

「・・・・・・」

「ふ~ん、そういう態度か、工藤!今度同じことがあったら先生じゃなくてまっすぐ警察に行くから、いいな」

「五条!工藤がこういう態度だと、お前たち皆ストーカーとストーカー幇助になるけど 

 わかってる?」

「・・・わかった、工藤をつれて帰る」

五条が工藤を引っ張って、4人が戻って行った。

「かっちゃん」

「うん、大丈夫」

「ありがとう」

「田代さんと中野さんが教えてくれたんだ、あの2人にお礼言わなきゃね」

「・・・またかっちゃんに助けられちゃってね」

「そりゃあ、自分の彼女が困ってたら助けるよ、当然」

「うん、ありがと」そう言って唇にキスをしてきたので、おもいっきり抱きしめて・・恋人キス。

口を話すと、うっとりして俺を見ている。「見つかったらまずいから、ここまでだね」

「‥‥‥」

「帰ったらね」

「…うん」

「純大好きだよ」

「私も」

「じゃあ、そろそろ戻ろうか、田代さんも中野さんも心配していると思うから」

「うん」そう言って2人で女子部屋に行くと、田代さんと中野さんがやってきて

「大丈夫だった?」

「うん、かっちゃんが来てくれて助けてくれたの、田代さん中野さんかっちゃんを呼んできてくれてありがとう」

「ううん、いいの、なんか、五条君達の様子が変だったから、でも何もなくってよかった」

「うん」

「田代さん、中野さん、ありがとう」

「高谷君、どういたしまして、いや~高谷君、ちゃんと彼氏やってるんだね」

「ああ、まあね」

「い~わね~」田代さんと中野さんがユニゾる

「うん、いいでしょ」純がやっと笑顔に戻ってにっこり。

「それじゃあ、明日からもよろしく」そう言って俺は男子部屋に戻った。 

女子部屋を覗くと何人か男子が遊びに来ていたが、今日のこの出来事でちょっと疲れたし、できれば純と田代さんと中野さんの3人にもっと仲良くしてもらいたかったので、そのまま男子部屋に戻る事にした。



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