第62話修学旅行3

修学旅行3

修学旅行3


修学旅行の2日目、朝、食事を終え、支度をしてホテルの玄関前のバスに乗り込む、こんなに早く移動?皆は結構ブーブー、でも俺は純の家まで毎日通ってるから、それほどでも、純が眠そうだった。今日は京都に移動して、そのまま全員で京都めぐり。

3日目は自由行動、他の皆にバレないように、集合予定場所のバクドに入り、そこから菅井と土屋は まっすぐ 今日兄のところに行く、そう、菅井と土屋は今日は兄に会いに行く。

俺は2人に、『後で教えてね』と言って、バイバイ。

それから3人で、京都めぐり、京都は見所が多すぎて行ってみたい所全部は1日じゃあ無理、大学生になってから行けば良いという事で意見が一致したらしく、それに移動時間を考えると、伏見稲荷に行ってから鴨川と祇園でぶらぶら。

鴨川のカフェでランチ、事前に3人で調べていたらしく、スムーズに入ってそれぞれ頼む、っていうかフレンチ?3000円? うわ~、純と2人でデートでもこんなの食べたことない・・ランチは2種類、純は俺と違うものをオーダーし、食べながらチラチラ俺を見るので、4人で食べている時にいつものはちょっとまずいかなと思い、お店の人を呼んでシェア用の皿を各2枚お願いし、田代さんと中野さんにも、皆で2種類の味を楽しんだ。 

ちょっと高かったけどイベントだし、楽しいからいいか。


――【初日】奈良のホテルで 恋バナ3人―


「田代さん、中野さん、本当にありがとう」

「ううん、いいの、あの人達、なんか変な感じしてたし、でもやっぱり、って思った」

中野さんが

「私も、村井さんがあのグループから抜けて、こっちにきたじゃない、あれからも村井さんに色々言ったから」

「そう、でもあそこまでするとは思わなかった」

「うん、あの時、ちゃんと言ったのに、何であんなに私に言ってくるんだろうって思った」

「やっぱり『村井さん』はしょうがないかも」

「そっか~、皆から色々言われてたけど、そんな事ないって思ってたのに・・・」

「これからも、色々あると思うよ」

「そうね」

「まあ、でも、高谷君がちゃんと守ってくれるんじゃない」

「そう、いつもかっちゃんって守ってくれるんだよ」

「そうなの」

「うん」

「いいわね~」田代さんと中野さんのユニゾン

中野さんが話を変えて

「ねえねえ、皆に内緒にしていた頃、デートの時って誰かに見つかった事ないの?」

「うん、ショッピングモールで何人か会ったことあるけど、それ以外はないかな~

電車とかあんまり使わなから、駅や電車はそんな事ないし」

「えっ?電車使わないの?まさか村井さんってお嬢様で運転手付きの車とか?」

「ううん、違うよ」

「何?」

「あっ」克己の話になるとポンコツになってしまう純

「何かあるでしょ、ねえ」

「・・・うん」(やっちゃた・・・・)

「ねえ、そこまで言って内緒はなしだよね」

「・・うん・・・あのね内緒なんだけど、かっちゃんオートバイに乗ってるの」

「えっ」2人ユニゾン

「学校はオートバイ禁止だから、絶対内緒なんでけどね、秘密だよ」

「うん」ユニゾン

「学校の皆がよく行くジオンショッピングモールとかは、かっちゃんのオートバイに乗せてもらってるの」

「村井さんと高谷君が2人でオートバイ?」

「うん」

「あのね、この事知ってるのいっちゃんと私だけなの、だからお願い絶対に誰にも言わないで」

「うん、わかってる、学校は禁止だもんね」

「ありがとう、あのね、かっちゃん、かっこいいんだよ」

「ふ~ん、高谷君がオートバイか~」

「よく見かけるスクーター? あーゆーのじゃなくて外国のオートバイなんだって、

オートバイの後ろに乗る時って、かっちゃんにぴったりくっついて、両手で思いっきりかっちゃんに抱き着くんだよ」

「・・・そうなの・・・」

「うん」

またまた、中野さん

「ねえ、後ろからぴったりくっついていると高谷君ってどんな表情?」

「う~ん?」

「何も言わないの?」

「うん」

田代さん

「おっかし~な、だって村井さんのその胸だよね」

「うん、何も言わないよ」

「あやしいね、こんど聞いてみよっか」

 「あっ、どうしよう、またばれちゃって かっちゃんに・・・」

「大丈夫よ、高谷君ってやさしいでしょ」

「うん」

「そっかー、高谷君ってオートバイ乗ってるんだ~、人でオートバイデートか~、いいな~」

「いいね~」

「乗ってみたいな~」

「えーっ、ダメ、かっちゃんの後ろは私だけ」

「わかってるわよ、でも、ったりくっついて・・・そっか、もう2人大人だもんねえ」

「・・・うん・・・」純の顔が真っ赤に。

「でも、高谷君って皆が知らない、そんな秘密があるんだー」

「うん、まだあるんだよ~」

「えっ、何?」

「あっ」ポンコツの暴走は止まらない

「もうそこまで言っておいて、密はダメだよ」

「うん・・・」

「かっちゃんの学校の成績ってすっごい悪いの知ってる?」

「そうなの、見た感じ、ちゃんと勉強してるから、名前は載ってなかったけど、そこそこかなって思ってた」

「すっごい悪いんだよ、確かこのまえ、180位くらいだった」

「えっ?そんなに下」

「うん」

「じゃあ、大学受験大変じゃない?」

ううん、大丈夫なの」

「何?どうして?」

「あのね・・・・・・・」といつもの高谷説を話す。

「そうなんだ、なんか、ごいね」

「でしょ」

「だから、私もいっちゃんも、高谷方式って呼んで、同じこと始めてるの」

「そうなの」

「だから、私もいっちゃんも国語と英語はうまくいってると思う」

「何点?」

「えーと・・・90点と92点?だったかな」

「すごいね、武村君も?」

「うん、最初の時なんか、いっちゃんに国語負けちゃった」

「信じられない」

「でしょ、でもかっちゃんはもっとすごいよ、国語は学年トップなんだから」

「そうなんだ、でも、そうよね、私も私立にしようかな~って思ってるけど、春休みから何かしようかなって思ってた」

「私、もう、かっちゃんと同じ予備校にも通ってるよ」

「そうなの?」

「学校でお話できなくても、予備校で会えるから」

「そっか、だから、学校では秘密でも我慢できたんだ」

「うん」

「でも、もう予備校に通ってるのね」

「そう」

「私たちなんかあそこの駅前の塾だから・・・ ねえ、その予備校ってうちの学校の生徒通ってる?」

「3人見かけたくらい、まだいるかもしれないけど、周りの制服見ると皆、有名な高校ばっかりで、最初はちょっと引くけどすぐ慣れるから大丈夫」

「じゃあ、私にも教えてよ」

「うん」

「でも、驚いたわ、高谷君ってすごいんだね」

「うん、でも、皆は知らないんだよね」

「そっか、村井さんだけが高谷君のすごい事知ってたんだ」

「そう、だからどんどん好きになっちゃって」

「そうよね、そんな事知ったらそうなるわよね~、まああいつらはそんな事知らないから不満なんだろうね」

「・・・・・・」

「色々お話聞いてると、村井さんと高谷君って一番お似合いかも」

「そう?そう言ってくれるとうれしい」


・・・春期講習から仲間が3人が5人になった。




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