一章まとめ
《一章物語まとめ》
『ニンギュルの森』でクエストを受けていたティルテは、『暁の廃城』と呼ばれる組織のうちの一つの盗賊団と戦闘をしていた。
その盗賊団を倒したティルテは、アジトに囚われていた人々を助け、さらにその奥に囚われていた1人の幼女、シーナを救いだした。
彼女を連れて『クローツェペリンの街』に戻ったティルテは、ミハイルに恩があり、それを理由に両親のいないシーナを引き取る。
まずはシーナの見た目を綺麗にするため、洋服店に向かう。その店の経営をしている可愛いもの好きのハンナと女性店員に服を見繕ってもらった。
そのあと買い物を済ませて宿に帰ったティルテたちを、宿の看板娘であるヴァレットが出迎える。そこで話をしながら食事を済ませ部屋に戻ると、ヴァレットの父親のケルガーがお湯を持ってくる。
そして2人が寝静まった時間、突如巨大な魔力が部屋の中に現れる。その正体は実は人間ではなく、亜人のサキュバス族だったシーナのものだった。
両親と死に別れたシーナを、ミハイルに引き取れと言われ約束したティルテは、彼女をちゃんと育てることを誓った。
その日、ティルテは夢を見た。二度と思い出したくもない、だが絶対に忘れてはいけないあの時の記憶を。
その際シーナに起こされ二度寝した2人は、ヴァレットに通報されそうになりながらも、冒険者ギルドにむけて出発した。
冒険者ギルドで受付嬢に、クエストのバルドスネイクスの討伐証の牙を見せる。
その後同じ冒険者であるゼファーに絡まれ、ギルド長に呼び出しされたティルテの代わりに、シーナを2人が預かることとなった。
そのときの話題として、ゼファーはティルテとの出会いを話し始めた。
冒険者登録に訪れたティルテに、心配したゼファーが絡む。その言い争いの末に、2人は決闘で決着をつけることにした。
受付嬢を審判に、ティルテがゼファーに圧倒的勝利を収める。ゼファーはティルテに謝り、またティルテもゼファーに謝った。
ゼファーの過去の話が終わると、ちょうどティルテが戻ってきた。彼はギルド長室で何があったのかを話し始めた。
部屋にはギルド長のハイゼ・アグラスがいた。そして【暁の廃城』に気をつけるように忠告を受ける。
話は終わり、ティルテとシーナの2人はクエストを受ける。『ニンギュル平原』に群生している『ハルカラ草』を集めるというものだ。
すぐに集め終わったティルテだが、シーナが何かをしているようだったので、寝そべり待つことにする。
しばらくするとニンギュル狼が現れる。シーナを守るように前に立つティルテがニンギュル狼を矢で射殺し、さらにそれを追ってきていたディノウルスも殺した。
その後、シーナの作っていた『ハルカラ草』の花で作った花冠をティルテは受け取り、頭につけた。
素材をギルドで換金したティルテは、シーナとともに宿に帰った。その日の夜、己を監視していた『暁の廃城』の監視係に拷問をし、情報を聞き出した。
次の日、お詫びのデートをヴァレットとすると約束したティルテは、シーナとともに3人で街を色々歩き回った。
ティルテたちは途中に寄ったアクセサリーショップでネックレスなどの装飾品を買い、2人にプレゼントした。
そしてお昼を食べている最中に、シーナが気になっていた2人の出会いをヴァレットが話し始めた。
半月前、店の営業を手伝っていたヴァレットの元にティルテが現れる。そして宿に泊まるようになった。
とある日、彼女をナンパするCランク冒険者が現れ、ヴァレットの腕を乱暴に掴んだ時、通りすがりのティルテが現れる。
ティルテはCランク冒険者を一瞬で倒してヴァレットを助ける。本人は自分のためと言って聞かなかったが。
それ以来、ヴァレットはティルテを意識するようになっていった。
話は終わり、食事を食べ終わった3人は『神々と眷属〜邪神と神剣〜』を見ることになった。その際ティルテは2人にトイレに行くと告げてその場を立ち去る。
そこでこちらの機を伺っていた暗殺者と死闘を繰り広げ、自分の意思を伝えるために生かした状態で返した。
その後2人に合流し、演劇を見るために劇場へと向かう。
演劇の途中でシーナは寝てしまったが、デートを楽しんだ3人は宿へと帰る。途中ゼファーとアリサに会うが、即座に退散するように去っていく。
そして最後に、ティルテはヴァレットと二度目のデートの約束をした。
その日の夜、とある地下室で2人の男が会話をしていた。『暁の廃城』の構成員である2人の計画が今、この街全体を巻き込んで本格的に開始へのカウントダウンが始まった。
次の日、ティルテはシーナを連れて『聖神教』の教会へと向かった。そこで神父と出会い、話を聞く。そして最後に《探知》の魔術を使い、何かを知った。
翌日、冒険者ギルドに呼び出されたティルテたちは魔物の大群がいる事を知らされる。その際にゼファーはAランク冒険者となった。
街に魔物襲来の知らせが伝えられると、一部の人間は逃げ出したが大半の人間はなかった。ヴァレットは帰りをシーナと共に待っていると伝える。
そしてティルテはミハイルに《魔力障壁》を張れる魔道具を手渡した。
『ニンギュル平原』では五百匹以上の魔物たちがいたが、大物はそこにはいなかった。
ハイゼとゼファーに神父の存在を隠して説明し、ティルテは『ニンギュルの森』の奥にいる神父に会うため、1人森の奥へと進んでいく。
ディノウルスを何匹が狩っていると、そこに樹林竜が現れる。しかしティルテの脅しに呆気なく屈し、その場を逃げるように立ち去った。
そのままティルテは進み続け、神父と坊主頭の男のいる、『ニンギュルの森』支部の近くの開けた場所にたどり着く。
そこにいた神父と坊主頭の男と話をする。何故神父が敵だと気づいたかを。それを聞いた神父はティルテを仲間に誘うが、ティルテはそれを断る。
そして神父の操る魔物たちとの戦いが始まる。捻熊、バルドスネイクスなどの魔物を殺していった。
そこで神父の切り札、キメラとマンティコアが現れる。二匹の連携で追い詰められるティルテだが、力の一端を解放して倒し、剣を神父に向けた。
その頃ゼファーたち平原の方では、ティルテに怯えた樹林竜が暴走状態で現れていた。
その樹林竜をゼファー、アリサ、ハイゼの3人でなんとか倒していた。
そしてその頃、ティルテは神父を守る坊主頭を男を斬り殺した。神父は命を使い【堕天使】を召喚するが、出てきたのはティルテの知り合いだった。
こちらでの名前をミリアンと名付けられた彼女と一旦別れ、ティルテは皆の元へと戻る。
そしてティルテは腕の折れたゼファーの傷を治し、ハイゼが勝利宣言をした。そして宴が始まる。
その間、ハイゼに事後報告を話し、また地下室などについて受けていた。ティルテは救えなかった命があったことに自分の不甲斐なさに怒りを覚えながら部屋を退出した。
その後、ミハイルに怒られ、ゼファーに八つ当たりをしたティルテはシーナ、ヴァレットの元へと戻る。そしてヴァレットの手料理を食べながら、様々なことを話した。
部屋に戻り、シーナと約束をしたあと、シーナの寝静まった部屋にミリアンが姿をあらわす。彼女と重要な会話をしたのちに、明日会う約束を取り付けて彼女は部屋を去った。
ティルテは眠る直前、密かな想いを燃やした。
***
《一章時点の登場人物の簡易説明一覧》
ティルテ・・・15歳程度の少年とも青年とも呼べる、黒髪黒目の見た目をした男の子。
Bランク冒険者であるゼファーを、思いっきり油断しいたとは言え一撃で倒せる実力の持ち主。
また樹林竜を戦わずして失せさせたり、実力の片鱗を解放する事でAランクの魔物を二匹同時に瞬殺できる。
この世界で信仰される『聖神教』を嫌っており、また貴族も嫌っている。彼の判断基準は不明だが、己の邪魔になる存在は殺すと思っていることから、その理由はある程度推測できる。
剣や槍、弓などの実力は誰も一級品でありながら、魔術は一通り使える。しかしとある理由から攻撃系の魔術は使えない。
さらに出生が不明、また素性も人知れない。だが国宝級の魔道具を持つことから、生まれた位の高さから、平民ではないことしか確かと言えない。
シーナ・・・紫色の長髪をストレートに伸ばす、明るい性格の推定7歳ロリ巨乳。Cカップ。
両親とはすでに他界しており、ティルテのことを親代わりとして見ている。
また実はサキュバス族であり、幼いため種族としての特徴が制御できておらず、夜に時間限定で無意識に尻尾などが生える。
ヴァレット・・・明るい活発娘。14歳で胸は年相応。金髪ポニテが基本だが、ティルテとのデートの際にはツーサイドアップにしたりもする。
父親と2人で宿を切り盛りしており、料理が結構得意。冒険者に絡まれたところをティルテに助けてもらい、好意を持ち始める。
ミリアン・フィールベルン・・・お姉ちゃんキャラ。漆黒の髪。【堕天使】を召喚した際に呼び出された。ティルテ至上主義であり、現在作中で1番の巨乳。Gカップ。
またティルテの過去については1番の理解者であり信用されている。
ケルガー・・・ヴァレットの父親。
ミハイル・・・ミリアンが現れるまでは一番ティルテのことを知る人間。深緑色の髪。
ティルテがあの性格ながら半月で冒険者として成功するには、彼の存在は必要不可欠だったと言えるだろう。その事をティルテも理解しているため、彼には特に優しさを持っている。
ハイゼ・・・『クローツェペリンの街』支部冒険者ギルドのギルド長。元Sランク冒険者であり、武器はハルバードを使う。金髪。
ゼファー・・・身長190センチを超える高身長の持ち主。またガタイもしっかりしており、ティルテと並べば大人と子供ほどの差を持つ。髪は灰色。
最初は冒険者登録をしにきたティルテに絡み、決闘で速攻ボコられたBランク冒険者。だが、その実力や性格を買われAランク冒険者へと昇格した。
アリサ・・・ゼファーと同じパーティの冒険者として活躍する、魔術師の女性。胸はDカップ。紅緋色の髪。
普段は「ーー〜」と最後をやる気なさげに伸ばす感じの言い方だが、ゼファーの腕が折れた際にはそんな口調など吹き飛びとても焦る面もある。
武器は青色の魔石が埋め込まれた専用の杖。
ハンナ・・・栗色の髪は常にボサボサで、グルグル眼鏡をかける変人の女性。可愛い人に目がなく、服屋を経営しているがその服を着せようとしてくる。
胸は普通以上にありEカップだが、その性格のせいか貰い手はなく三十路に突入している。
女性店員・・・Aカップ。実はハンナに捕まってしまった哀れな人。ハンナを放っておけず、いつの間にか店員になっていた。
可哀想だが彼女も満足しており、給料も良いため不自由な生活はしていない。
受付嬢・・・冒険者ギルドの受付を担当する女性。茶髪。胸はFカップ。多くの男性冒険者たちからクエストを受ける際に口説くが、相手にはまるでされない。
好きな男性のタイプはと聞かれれば、迷わず「冒険者ランクの高い人」と答えてやる気を出させている。
その行動から冒険者ギルドを影で動かす真のギルドマスターと、女性冒険者たちから影で嫌味のように噂されている。
神父・・・白いローブを羽織り、首にロザリオを掛けた50代ほどの男性。【唯一神】を信仰する『聖神教』の神父でありながら、【邪神】を信仰する『暁の廃城』の構成員。
《【堕天使】召喚》を目論み、命を代償にしてミリアンを召喚した。
坊主頭の男・・・昔神父に命を救われ、それ以降彼に付き従っていた。ティルテに倒される。
監視係・・・『暁の廃城・ニンギュルの森』支部を壊滅させたティルテの監視係だった男。ティルテに情報を聞き出され、その後殺害される。
暗殺者・・・ティルテを殺すように言われた暗殺者。煙玉を使い視界を奪う手口だが、ティルテには通じなかった。
ティルテの意思を伝えるために生かされたが、のちに神父に口封じをされていた。
インキュバスの男・・・シーナの父親……?
サキュバスの女・・・シーナの母親……?
***
《魔物、獣》(一章)
ディノウルス・・・三等域最強の魔物。体長、身長ともに1.5メートルほどの恐竜のような見た目をしている。
また隠密性が高く、初心者殺しとも呼ばれている。討伐ランクはDランクだが、純粋な戦闘力自体はEランク相当。
ラックバード・・・肉がうまい。Fランク。
バルドスネイクス・・・二等域最強。最大10メートルほどの長さになる巨大な蛇の魔物。
生物の存在を捕捉できる熱源感知と、一本だけ生える巨大な牙から毒を注入ことができる能力を持つ。
ニンギュル狼・・・『ニンギュル平原』に生息している。討伐ランクは単体Fランク、群れEランクとなっている。
捻熊・・・二等域。名前の由来は人を軽く捻り潰すことから。
樹林竜・・・一等域に生息する亜竜の一種。体長は3メートルで、体全身が植物で出来ている。Aランク。
雨が降る際はBランク冒険者5人パーティですら、逃げることすらできずに死を予感させるほどの実力となる。
キメラ・・・一等域最強。ライオンの頭とヤギの胴体、尻尾が蛇の魔物。口からは火を吐くこともあり、また尻尾は体とは別に独立した意識があり、たとえ背後を取ったとしても、尻尾の蛇の毒でやられる。
そして素早い動きもでき、身体能力も高い。当然Aランク。
マンティコア・・・一等域最強。ライオンの頭と胴体、蝙蝠(こうもり)の翼とサソリの尻尾を持つ魔物。キメラと違い火を吐かないが、キメラを上回る身体能力。
蝙蝠の翼で短時間低空ながら空中を飛べる、キメラには無い能力。
そして槍のように突き刺そうとしてくる、キメラを超える猛毒を持つサソリの尻尾。
***
《その他》(一章)
『クローツェペリンの街』・・・『ニンギュルの森』の魔物たちで生計を得る冒険者たちが多く住まう街。
『ニンギュルの森』・・・巨大な森。強い魔物が奥に行くほど生息しており、森の危険度が3つに分けられている。
『ニンギュル平原』・・・『ニンギュルの森』の隣に存在する
『ハルカラ草』・・・白、赤、黄、紫など様々な色がある花の一種。白色の花弁の花言葉は『純愛』。
変異種・・・魔物の体内に宿る魔力が暴走する事で起こる種のこと。基本的に討伐ランクがワンランク上がる。
『聖神教』・・・人族至上主義で【唯一神】を信仰している。
【唯一神】・・・神話に登場する存在。
【天使】・・・【唯一神】側に付いて戦った天使たちの総称。
【邪神】・・・神話に登場する存在。【神剣】、【堕天使】とともに【唯一神】に挑み敗退。
【神剣】・・・【邪神】と共に戦った武器。行方しれずとなる。
【堕天使】・・・【邪神】側に付いて戦った天使達の総称。
***
《魔術一覧》(一章)
《治癒》・・・傷を癒す魔術。
《回復》・・・傷を癒す魔術。
《再生》・・・再生することができる。腕を再び生やすなど、部位欠損も傷跡なく。
《解毒》・・・解毒できる。
《風纏》・・・風を纏わせる魔術。
《焔纏》・・・炎を纏わせる魔術。
《探知》・・・己の魔力を放出する事で、魔力を媒体にその周りの地形を探ることができる。
《疾風迅雷》・・・帯電しながら風を体に纏わせ、速度を早める魔術。
《雷纏》・・・雷を纏わせる魔術。
《水壁》・・・水の壁。ティルテは絶えず背中に付けて縦の役割をさせていた。
《身体強化》・・・身体的に強くなる。
《氷弾》・・・氷の球を放つ魔術。
《風弾》・・・実体を持たない風を弾にして放つ魔術。
《炎弾》・・・実体を持たない炎を弾にして放つ魔術。
***
《魔道具》
《無限袋》・・・ティルテの持つ袋にかけられており、質量保存の法則を無視する量の物が入る。また入っているものの時間は経過しない。
・魔力障壁を張れる魔道具。魔力によって作られた半透明状の障壁。
・倒した魔物に貼り付ける札。微小な魔力を吸い出し、それを付けることで判別できる。
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