第3話 単純

 前には、地面があった。 

 積んだか。でも負けられない。



 どうしようか。

 


 「惜しかったね!!!卑怯な手を使っても勝てないんだよ!!!」

 マジでセリフが男すぎる。もうちょいいいセリフ考えろ。

 うーーんどうしようかな。相手は離れたところでバカスカ地面を操れば絶対勝てると思ってる。だから、近接勝負しようとしても彼女は多分俺より近接も圧倒的に強い。

 潔く敗北を認めたくない。

 一発で急所を狙うしかない。

 向かってくるドリル状の地面を避けながら考える。

 地面を多く操る彼女。

 多く操ると必ず死角が発生する。そこを狙うことを決め少し逃げることにした。

 「お尻が丸見え!!」 

  いや背中だろ

 尻出てないから

 もう少しいいセリフないのか

 向かってくる地面を避けながら逃げる。

 彼女の攻撃は一発も当たってない。 全てを避けている。かすり傷一つもついてない。だが彼女もあまり操る数を増やしていなかった。死角ができるのを自覚してるか。

 なら!

 石を拾いおもいっきり彼女に投げた。彼女は当然避けるだろう。だが、能力を使ってからの初めての反撃彼女は意識せざるを得なかった。彼女が俺の顔に視線を向けた。その時俺は煽った。簡単なことだ。彼女は単純。

 「半殺し決定ーーー!!!!」

 いや悪役かよ

 でも作成通り彼女の操る地面の数は増えていた。

 俺は地面を叩き砂吹雪をたて操る地面に隠れながら近づいた。

 彼女は気づいてない。

 「出てこい!!!!」

 だから男かよ

 ほら近くにいるよ

 俺が彼女の間近に現れて拳を握った瞬間。

 地面が俺の目を貫いた。

 

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