第7話 まものをたおした!
テレッテレッテ~♪
『まものをたおした!』
テレッテレッテ~♪
『ヤスアキのレベルがあがった!』
テレッテレッテ~♪
『ヤスアキはアイテムをてにいれた!』
頭の中でアナウンスが聞こえた。
「やれやれ、やっと倒したか」
土門さんがコキコキと首の凝りを解しながら言う。
「今のコレ、誰がアナウンスしてるのかな、女神?」
あたしは今のアナウンスが気になった。
女神さん自身か、それとも女神さんにも部下とかいるのかな?
「どうやらこの世界はRPGみたいなレベル制のようだな」
土門さんが今のアナウンスからこの世界について考察する。
「あれっ、あたしのレベルアップは?」
「君、魔族にダメージ与えた?」
「くっ」
『水の女神』に選ばれた【勇者】であるあたしは魔王軍四天王を名乗る魔族に1ダメージも与える事が出来てなかった。
「『
鑑定スキルが発動して、あたしの右目の瞳が金色に輝く。
魔導師の杖(SSR):魔力強化 大、MP消費量 減少、MP回復量 増
「この杖あたしが貰って良い?」
あたしは土門さんに魔族が持っていた杖を見せた。
鑑定スキルによるとこの杖は植物系の上位の魔物エルダートレントの枝を素材にして製作された
「ああ、良いよ」
「示現流の剣士のあたしに丁度良い木刀になるわね」
「魔法の杖を木刀・・・」
「むふふ、この子は『撲殺丸』と名付けよう」
自称示現流の剣士であるあたしは嬉しくなって『撲殺丸』と命名した杖でブンブンと素振りをした。
「SSRクラスの魔法の杖を木刀にするなよ・・・(汗)」
あたしと土門さんは倒した魔族の身ぐるみを剥いで、持ち物(アイテム)を漁っていた。
魔導師のマント(SR):魔法防御力UP 中、物理防御力UP 中
「ほら、これを着ておけ」
土門さんがフード付きの革のマントをあたしに渡してくれた、ワイバーンの翼膜を材料にした軽くて丈夫で防御力の高いマントらしい。
「なんか可愛くない」
「こんな荒野をその高校の制服だけでうろつけないだろ」
「それは、そうだけどー」
「フードも被っとかないと日焼けで直ぐ真っ黒になるぞ」
「はーい」
あたしは真っ黒になるのはゴメンなのでしぶしぶ漆黒のマントを制服の上に身に着けた。
魔法の鞄(SR):マジックバッグ(空間拡張)
カバン型のアイテムボックス、見た目は肩掛け型の革カバンだ、魔物の革製らしい。
「んっ、このカバン、内側が見えない?」
土門さんが蓋を開けて覗きこんだカバンの中には漆黒の空間しか見えなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます