m05「問い合わせと関西弁」


 こんばんは。今夜もやって参りました、夜な夜な気ままに繰り広げられるミッドナイト薮坂の時間です。

 いやー、やばいですね、このネーミングセンスのなさ。こういうセンスって、どうやって培うのでしょうか。持って生まれたものだったとしたらお手上げですが、せめて「あの人、センスだけはいいよな」とか言われたいものですよね。


 さて、改めましてこんばんは。というよりおはようございますですかね。今日も夜通し勤務をしている薮坂です。

 ミッドナイト薮坂(←しつこい)も今回で5回目となりましたが、毎回このエッセイのネタ探しに苦労しています。まぁ自分でやり始めると決めたので、物理的に可能な限りは続けて行きたいものです。


 そう言う訳で今回のテーマは……でけでけでけでけ、ででん。「異文化コミュニケーションは難しい」。

 私は日本語と関西弁(神戸弁)のバイリンガルなのですが、先程わりとショックなことがあったんですよ。

 いつものように深夜に鳴る電話に出たら、関東方面のお客さんからのしょーもな……いえ問い合わせでして。まぁそれに粛々と対応していた訳です。

 もちろん、かかってくる電話の9割は敬語で対応する訳でして、今回も敬語で対応していたのですが、そのお客さんにですね、


「もういいです、あなたの関西弁が怖いです、これ以上話したくありません」


と言われて電話をガチャ切りされました。いやいや。なんでやねーん。


 まずですね。関西弁と一口に言ってもいろいろありまして、私はその中でも比較的柔らかく聞こえる(はずの)兵庫弁系神戸弁のネイティヴなのです。

 ざっくり説明すると、関西弁にはだいたい3つの体系がありまして、「京都弁」「大阪弁」「兵庫弁」が大元となり、それらが地域ごとに派生して細分化されている訳なのです。

 

 まぁこれは、薮坂的関西弁論ですので、ハナシ5分の1程度で聞いて下さい。

 大きく分けて3つというのは、あくまでわかりやすく言っただけであって、「和歌山は? 滋賀は? 奈良は? ていうか三重は関西? 東海?」みたいな問題もありますし、京都・大阪・兵庫以外の関西の県を、私はもちろん無視している訳ではありません。


 さて、本当にざっくりな説明なんですけど、兵庫弁系神戸弁は、「とう」という言い方が特徴です。これはほかの関西弁にはない言葉であり、発音でいうと「とー」が一番近いです。



標準語「それは私がしているところです」


 これを神戸弁に変換すると、


神戸弁「それ僕がしとうとこやで」


となります。



 これは時制をも表せる言葉で、「とう」は「着手はしたが未だ完了していない」ことを表しています。完了すれば、


「それ僕がしとったとこやで」


となり、「しとった」は「完了した」ことを表します。この「とう」は、京都と大阪、その他の地域では使わないんですよね。


 例を挙げるとこんな感じです。


書いてる → 書いとう

してる  → しとう

来てる  → 来とう

やってる → やっとう

殴ってる → 殴っとう



 ただちょっと面白いのは、否定形の「ない」がつく場合の変化です。例えば標準語で「来ない」という言葉は、


京都→「きやへん」

大阪→「けーへん」

神戸→「こーへん」


となり、「ない」という意味の「へん」は変わらないんですよね。



 いやぁ、言葉って面白いですよね。これ、他にもたくさんあって、それだけで教科書が作れるレベルだと思います。ただし、関西弁はハイブリッドの人が多いんですよ。

 例えば父親が大阪の人で、母親が京都の人とかだと、その言葉が混じり合って、どちらともの特徴を持ったその人独自の関西弁があったりします。

 ですので、「京都はこう! 大阪はこう! 神戸はこう!」とは一概に言えなくて、今後何十年もすればまた関西弁の言葉も違って来るのかなぁと思いますね。



 さて、長々とお話ししましたが、結論はですね。


「こっちは普通に話しとうのに、なんで怖いとか言うん? だいたい深夜にしょーもない電話してきとうのはそっちやで、『今度関西に住むからそのへんの治安教えてくれ』とか、自分のツレかグーグル先生に聞けや」


 という話でした。

 いや、しょーもない結論ですみません。ネタ切れが近いです。そろそろみなさんからお題でも募集しましょうかね。笑


 それでは、また。

 来週の深夜にお会いできれば幸いです。神戸弁ネイティヴの薮坂でした。



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