m04「夏の終わりと炭酸水」


 こんばんは。久しぶりの深夜勤務、薮坂です。前回にも説明しましたが、普段は中5日の登板間隔の泊まり勤務が、7回に1回だけ中12日になるボーナスタイム。

 しかしまぁ、泊まりのない日々はあっという間ですね。という訳で今日も泊まりです。しかも土曜は朝9時から翌朝9時までなので、もう長い長い。小説書ければいいんですが、一応仕事なので忙しい時は全くそんなヒマがなかったりします。

 でも今日は比較的マシな日です。毎回、こんなに穏やかだったらいいのになぁ。やっぱり平和が一番ですよね。



 さて、深夜エッセイも第4回。今回のタイトルは、というかいつも適当に決めてるんですけど、自画自賛で恐縮ですが甘酸っぱい青春ものみたいでいいですよね。


 きっとその物語は、こんな感じです。


 高校生の女の子が主人公で、気になる男の子がいる。その男の子はいつも炭酸水(無糖のライム味)を飲んでいて、女の子はそれが苦手なんですよ。甘くないから。炭酸ならラムネが好き、というタイプの子です。

 それでですね、女の子は男の子ともっと仲良くなりたくて、ちょうど夏の終わりに開催されるお祭りに、男の子を誘おうとするのです。

 男の子と女の子は部活が隣同士で(バスケ部とバレー部みたいな関係)、女の子は男の子の部活が終わるタイミングを見計らって待ってるんですよ。男の子の好きな炭酸水を持って。お疲れ様、って渡そうとして。


 でもね、いざ声を掛けようとしたら、男の子の部活のマネージャ(女の子)が、その男の子をお祭りに誘ってるとこを目撃してしまうんですよね。


「暇だったらさ、明日のお祭り行かない?」

「お前と? おれが?」

「そう。キミと私が。どう?」

「……まぁいいよ。どうせヒマだしな」

「誰もキミを誘わなかったの?」

「あぁ。おれなんて誰も誘わないからな。だからお前、ほんと変わってるよな」

「えへへ、よく言われる」


 それを期せずして盗み聞きしてしまい、女の子は意気消沈。

 女の子は結局、渡せずじまいになった無糖の炭酸水を呷るのですが、その味はやっぱり苦い。うっすら汗をかいたように濡れるペットボトルから水滴が滴り落ち、アスファルトに小さな染みを作るのです。そして女の子の涙もぽたりぽたりと落ちるのですが、夏の熱気がそれをすぐに消していくんです。


 キャッチコピーはこんな感じ。


「夏の終わりの炭酸水は、恋の終わりの味がした」


 あぁ、いいですねぇ。後編のお祭り編も含めて、誰か書いてくれないかなぁ。



 おっと、妄想が過ぎてしまいました。よく考えたら最近、こういう苦いお話を書いてないんですね。「ビターエンド」みたいなお話は大好きなんですけど、ただ苦ければいいってもんじゃないんですよね。その辺りのさじ加減が難しくて、ビターでも最後は前向きに、みたいな終わり方が好きなんです。


 私が人生で初めて書き上げた短編は、まさにビターエンドって感じの小説でした。

 地方の大学に進学した主人公が、地元に残してきた彼女に振られる(浮気される)という話だったと思います。あれは確か、遥か昔。私が19歳の頃です。今みなさんにお見せできるようなレベルではなかったですし、実家のデスクトップに残っているかどうかも微妙なところで、というかそもそもパソコンが起動しない気がしますねぇ。


 考えれば長いこと続いてる趣味です。小説を書くという趣味は。私の人生で、おそらく2番目に長い趣味です。ちなみに1番はスノーボード。最近全く行けてないですが、また行けるといいなぁ。


 さて。みなさんは、いつから小説を書き始めたか覚えていますか? そのきっかけは?

 こうして自分が小説を書き始めた当時のことやきっかけなんかを思い返してみることも、意外と面白いかもしれませんよ。その時の作品が残ってたらなおのことです。

 実家のデスクトップで書いていた時代のデータはもうないと思いますが、10年前くらいに使っていた旧型ポメラの中に残っている、古いデータを久しぶりに読んでみたくなりました。今読むと憤死レベルのものかも知れないですけど、自分の成長を感じるのには一番ですよね。


 さて、そんなこんなで2時半です。まだ勤務時間が6時間も残っている現実……。


 いつも以上にとりとめのない話でしたが、今夜も眠らない薮坂でした。

 それでは来週の深夜に、またお会いできたら幸いです。





 

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