脳の作りが単純な人間の夢日記

第1話消毒こんぺいとう

目が覚めると私はレストランにいた。

普段は絶対に行かないおしゃれで少しお高めのレストラン。

レーブルクロスの上にはまだ何もない。

照明が暗くてなんだか落ち着く。

ようやくウエイトレスが何か持ってきた。

「こちら、消毒用の金平糖です」

見た目は普通の手をかざすと自動で出てくるタイプの消毒液。

使い方はすぐにわかったので手をかざすと

コロン…

中から一つのうすピンクの金平糖が出てきた。

金平糖はすぐに手の熱で溶け、私の手を除菌してくれた。

(食べたかった)

「こちら、前菜でございます」

次に持ってきたのは食べかけのうどんサラダのほとんどうどんなし。

大きなガラスのサラダボウルの中には色とりどりの野菜と少しのうどんが入っていた。だが明らかに誰かに食べられた形跡がある。

(あぁ、食べたかった)

「こちら、ドリンクのチョコレートです」

今日ウエイトレスが持ってきたものの中で一番素敵な一品。

甘党の私にはとてつもなくうれしい飲み物。

チョコレートと言ってもココアに近い。

大きな陶器のカップでは中は見えないが、きっとココア。

そして上にはふんわりとココアクリームが乗っている。

ココアクリームの上にはココアパウダーとアクセントのミント。

極め付きはお好みでかけられるチョコレートシロップ。

そのシロップを思う存分ココアクリームにかける…

ところで目が覚めた。

(あぁ、飲みたかった)

現実でも金平糖型消毒液、開発されないかな。

もう一度寝ます、おやすみなさい。