第15話 『国王軍』
朝
ああ、もう朝か…起きないといけないなー。
「あの、すみません、あのー」
誰かの声がする、誰なんだろう。
まあレナかユリだろうな。
「もう少し寝させてくれ」
まだ疲れが取れていなかった。
起きてみんなの準備ができたらすぐにダンジョン攻略だからな……
「あのー国王軍の攻略組ですが…」
「はぁ?勝手に何で部屋に入ってきてるんだよ!」
「いや、あなたの足が…スライムに食べられていましたよ、なので助けたんですが」
そう言われた、どうせ冗談だと思って足のほうを見ると、俺の足がなくなっていた、そして俺は気絶してしまった。
3時間後
「大丈夫ですか?アキさん!」
俺はこの聞きなれた声を聞いて安心した。
やっぱり来てくれたのか、ユリはいいやつだよな……
「う、大丈夫……」
俺はすぐさま足のほうを見ると、完全に治っている足があった。
すぐに誰かが分かった。
「ユリ、まさかまた回復を…」
「当たり前じゃないですか!なぜかアキさんの部屋に国王軍?っていう人たちがいて、アキさんの足がないのを見て私が、誰も回復しないんですかって言ったら、誰もできないって言われたので、国王軍を追い払って私が回復魔法をしました!」
すごく語ったな…まあ、俺の足が復活したことがものすごくうれしい。
それにしても、国王軍は諦めが悪いよな……
なんであいつらの軍に入らないといけないのかが意味わからない。
せめて俺らのパーティーに少しの期間入る、みたいならいいんだが。
「ユリ、レナとショウは?」
「それが、国王軍に連れて行かれました、」
マジかよ、なんであいつらが連れて行かれるんだ?
「どこに連れて行かれたんだ?分かるか?」
「それが、ここの宿の外です」
すごく小規模な連れ去りだな!
だが、それでよかった、じゃないとここからまた戻るのは時間の無駄だからな!
「すぐに行くぞユリ!」
「はい!」
俺とユリはすぐに宿の外に出た。
少しは知って進んでいると数万ほどの軍が見えてきた。
「なぜあなたたちは僕たちのパーティーを国王軍に入れようとしてるんですか?」
「何でもです、力ずくでも入れさせます」
「そんなにやる気があるならそこの連中全員でかかってこい!」
「なめた口を言いやがる!全軍突撃!」
「おーーー!」
これは、挑発をしただけなのに本気でするとは……
まあ、普通にやったら倒せないからな。
「おい!全軍消えるがいいか?司令官的なやつ!」
「そんなわけがない!」
あーーこんなやつは言葉が通じないのか。
ゲームをしていてそういうことはわからなかったなー。
「システムコマンド、スピード、攻撃力アップ、スキル、無限連撃」
「アキさん!無限連撃ってそんなものあるんですか!」
まあこのスキルはコマンドで出したから存在しないんだけどな。
こんなスキルを使うとテンセイシャにばれたら……あーーー怖い未来が見える……
今からスキルを使うけれどなーーー。
「行くぞー!おりゃあーーー!」
俺はどんどん国王軍の連中を倒していった。
「あんなにも速く剣を振れるスキルなんて知らないぞ!」
そりゃあ俺しかないからな……
そんなことはどうでもいい、すぐに終わらしてやる。
「マジックコマンド、ポイズンブレス」
そして俺は全軍を倒し残りが司令官のみだった。
「どうする?降参するか?」
「1対1で勝負だ!」
あーーーー諦めが悪い……何でこうなるのか、本当に意味が分からないな。
しょうがないからチーター野郎として頑張りますか
「システムコマンド、スピードアップ」
これでもっとスピードが上がったからな。
でも誰も追いつけない……わけでもない。1人できそうな鍛冶人がいたな……
ま、まあいい。
「じゃあな、ここにいる攻略組さん!」
そうして俺は全員を倒した。
「ユリ、これって大丈夫かな、このせいでほとんどを敵に回したように感じるんだが…」
「そ、そうですね、でもレナとショウさんを助けたんですから全然いいですよ!
それに私は絶対にアキさんの敵になんてなりませんよ!」
「そ、そうか…ありがとうな、ユリ」
「はい!」
それでレナとショウを連れて帰ろうとしたときに向こう側から剣を持った人が見えた。
また国王軍か?もうこりごりだ……
「おい!お前は誰だ!」
「私の名前はルイと申します、あなたがここに行かせた攻略組を全滅させた方ですか?」
ルイ…かー、え?さっき全滅したばっかだぞ?
情報の伝達が速すぎる、そんなことができるのか?
それに、最近は速いのが流行しているのか?
「何をしに来た!もう戦いたくはないぞ!」
「私もあまり戦いたくないですから、どこかのお店で話をしましょう」
それならいいか……
俺は戦いたくて全軍を倒したわけじゃないからな。
「分かった、行くぞユリ、レナとショウは別に大丈夫だろう」
「はい!分かりましたアキさん!」
「そうと決まれば行きましょう」
そう言って俺とユリとルイで近くの喫茶店のような店に行った。
「それで?どういう話をするんだ?」
「はい、何か聞きたいことがあれば私の知っている限りは教えれます」
何が聞きたいのか……
うーん、そうえばショウに聞こうとしていたことでも聞くか。
「テンセイシャってやつはどういうやつなんだ?」
「はい、……テンセイシャというのは、……他の異世界で何かしらのきっかけと、そのほかにも何かがあったこと、そのことが原因でこちらの世界に来てしまった者のことを言います」
そうだな、俺も不運な事故によって俺はこの世界に転生してきた。
そのほかのきっかけといったらあの、俺が呼ばれたってことか?
でもあのことは事実だとはわかってないからな……
「今いるテンセイシャは、この世界で2人と言われています、1人は、こちら側からすると敵の存在、モンスターを召喚する魔王的な存在です」
それはレナから聞いたな、敵側の存在か…それにしても2人もいるのか……
もう1人はどういったやつだろうか
「もう1人は、存在しているのかが分からないんです……」
「分からない?どういうことだ?」
「最近現れたらしくて、そのテンセイシャは勇者の存在だそうです、その勇者はものすごく強い、そう聞きいたときに、攻略組がやられたことを聞き、あなたなのでは、と思いまして…」
俺?まさかそんなこと……ないわけではないな!
俺は転生をしてきた転生者、そしてチート能力を持っていて強い……別に間違っていることではないけど……
でも、このことを言うべきなのか、俺は少し考えた……
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