第2話 異世界

異世界



俺は死んだはずだった。


あれ? ここは天国か地獄なのか? だんだん意識が覚醒する。ぼやけた視界が鮮明になる。

目が覚めるとベットの上だった。妙に古そうなベット。病院とは思えない木でできた天井。


俺が不思議に思っていたら足音が近ずいてきた。人が苦手なので人が近ずいてくると警戒してしまう。


「よー、起きたか?」


金髪イケメンが話しかけてきた。鎧を着て腰に剣を携えている。身長は百八十センチくらいで、おっさんなのにイケメン系の顔がムカつく。やばい、変な人に助けられた。


「おい。聞こえてるか? 治療はしてあるんだけどな・・・・・・」


何だろう? 初対面なのに嫌悪感が湧いてこない。こんな事は生まれて初めてだ。不思議な奴だ。

とりま、話してここが何処の病院か聞いておこう。


「すみません。ここは何処の病院ですか?」


「ここは病院じゃねぇよ、宿屋だよ」


えっ、だとしたらこの人は医者か?


「車にひかれた俺をよく治療出来ましたね」


「クル、マ? よく分かんねぇけど回復魔法をかけただけだぜ」


? ぶっ飛んでイカれてやがる。


「少し外にでても良いですか?」


「あぁ、良いぜ。一応のためついてってやる」


俺は建物の外に出て目を丸くした。

森に囲まれたこの村は建物全てが石造りか木造建築の建物だ。


「えーと、ここは何県ですか?」


「ここはコマナ村って言うんだ」


「・・・・・・・・・」


俺は静かに宿屋に戻ることにした。

幸い、俺はヲタクなので異世界に来た事を理解した。


「俺の名前はゼクサスだ。よろしく!」


ゼクサスは、俺が異世界から来たという話を信じてくれなかったが、真剣な表情なのを見て、俺が嘘をついてないと分かってくれた。そして俺にこの世界の事をたくさん教えてくれた。


例えば、この世界には沢山の種族がいる事、この世界には魔法がある事、その辺にはとてもワクワクしていたが、この世界には簡単な魔法しかないらしい。魔法でかっこよく戦いたかった。でもその代わりに、一人一つスキルというものがあるらしい。スキルというのはその人しか使えない一種類の魔法の様なものらしい。


ちなみに、ゼクサスのスキルは絶対人と仲良くなれるというチートだ。


自分のスキルはそのうち勝手に理解出来るようだ。


そしてギルド集会所という場所があり、そこではギルド証明書を貰う事が出来る。


ギルドとは、魔物から採れた素材を売って良い人達の事らしい。一般人が魔物から採れた素材を売ってはいけないのは、ギルドという職業の仕事を奪う事に繋がってしまうし、魔物の知識が少ない恐れがあるので禁止されている。

ギルド証明書はギルドであるという事の証明書であり、魔力がこもった物らしい。そういう物を魔導具と言うい。


ギルド証明書には持ち主のスキル名が載るという。


「たくさんの事を教えてくれて助かった。ありがとう」


俺は心の底から感謝した。


よーし! ここから俺の主人公ライフが始まるんだーー!


ヲタクエンジン全開!!!



・・・・・・・・・あれ? 俺のヒロインは何処だ?


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