第10話 インターミッション②

 ここで、殺し屋の男は話を中断した。


「長くなってすまないね。なにぶん、必要なことをまとめて話すのが苦手なんだ!」


「いいや、別に構わないよ。」

 

 と老人は言う。すると、男は


「ところで、あんた仕事は何やってるんだい?」


 と言った。老人は少し考えてから答えた。


「事業家だったんだ。ある街で様々な事業を手掛けてね。今はもう引退したよ」


「引退したのは歳が原因か?」


「いいや、ある事業に失敗してね。もう潮時だと考えたのさ」

 

 と老人は過去を振り返るように言った。その答えを聞いて、男はまた話し始めた。


「俺もね、仕事でね、とんでもないミスをしでかしたんだよ! その時は死にかけたし、随分と落ち込んだもんだ……」


 とまた過去の話を始めた。




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