ルナティック・モノローグ
善意で人を殺したい、
ほんとうに憎い、人を
殺したい。
善意で人を殺したい、
私の善意に溺れて
だれか自殺でもしてくれれば
きもちいいのに
殺したい、
……以上、満月に向けて告白します、
以下、新月に向けて告白します。
あるいはそれでいいそれでいいそれでいいんだよときみの言ってくれたところで状況が変わるだろうかという命題にかんして合意形成をおこなうのであれば答えは当然否、になるだろうね。ひとりの人間の言葉だけでそうなるならこうはなってないんだし、そういう影響ってのはお互いあんま気持ちよくないよねってのはまあ、こことここのあいだだけでの常識でもあるわけですし。
ただただきみの言葉だけは、とどく、私のふかくふかくふかいところまで、とどく、ただただそれだけのありきたりのようなことがどんだけどれだけ私にとっての風であったか、なんて、伝えるすべは、あるのだろうか、ない、だなんて言い切ってしまいたくはないのだけれど。
……私の世界は風もなくなんなら重力もなく、砂が繰り返すだけの世界だから。
そういう意味で、人間だと思えるのはあるいはきみだけだ、ね。
善意でひとを殺したい私は、
……私は、殺人鬼でなくていられるの?
人間のことで泣けなくても
音楽で泣ける、まだ、だいじょうぶ。
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