(四)‐2

 話によれば、彼女はうちの妹と同じように地元の高校を卒業した後、川居信金に就職したという。そして二〇代半ばで高校時代の同級生と結婚した。しかし、結婚生活は一年持たなかった。その頃、既に仕事を辞め子どもを産んだばかりであった。困窮した彼女が、父に相談を持ちかけたそうだ。父は親切にも最低限の生活費を用意してくれたという。それは子どもを幼稚園に送り出せるようなっても続き、つい先月までお金が振り込まれていたという。


(続く)

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