第125話 小林泉という男②

それ以来僕は彼の活動を、時々送られてくる礼状や会報のみで知った。

 その活動の一つで菅ちゃんが出会ったのが、この“小林泉”であった。

 彼は小さな広告代理店をしていて、その傍ら多くのボランティア活動をしているとの事だった。


 「すごい男に出会いました!」

 彼に初めて会った日に、菅ちゃんがめずらしく興奮して僕に語った。

 「近々、是非先生にも会って頂きたいです。男気のある人物ですよ!」


 そうして冒頭の彼のオフィス訪問となるのである。それは菅ちゃんが彼と出会ってから、かれこれ一年以上過ぎた頃である。

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