第8話


「よし、今日も頑張りますわ!」


 今日も何事もなく無事に学校が終わりまして、ただいま帰宅したところですわ。私は今からが本番、みたいなところがありますから、本日も精をだして頑張りますわよ!


 昨日は思わず苺の誘惑に屈してしまいましたが、今回は流石に負けませんわ。それに、今回は久しぶりのお姉さまとゲームですわ! もうさっきからウキウキが止まりませんの。


 お姉さまはもうとっくにログインしているはずですから、私も急いで向かわないとですわね。


「ゲーム、スタートですわっ!」


 目の前に広がる景色は相変わらず綺麗で、現実のものなんら変わりありませんわね。いや、こっちの世界の方が美しく整えられすぎですから、流石に見分けはつきますわ。現実でこれほどの景色となると、私も数度程しか見たことはありませんもの。


 ピコン!


▪︎ ザクロ

前回と同じ場所で待ってますね。準備ができたら来てください♪


 お、お姉さまからメッセージが届いてるですわ! 急いで向かわないといけませんわ。


「お、お姉ーさまー」


 ハァ、ハァ、流石に急に走ると疲れますわね、ってあれ? 現実よりは然程疲れていませんわね。なるほど、これがゲーム特有のステータスによる恩恵ですわね。


 これに慣れないといけませんが、これに慣れすぎて、現実でもそのままの気分でいくのもまずそうですわ。切替が大事、ってことですわね。


「ふふふっ、イチゴ大丈夫? 何か考えごとでもしてたの?」


 あ、お姉さまがいるのに私ったら一人の世界に入ってしまって……申し訳ないですし、何よりも勿体ないですわ! 一人で考えることなんていつでもできますけど、お姉さまとの時間は何よりも大事ですわ! イチゴ、しっかりするのですわ!


「ご、ごめんなさいですわ! ゲームのステータスについて考えていましたの。現実よりも疲れないと思いまして……」


「ふふふっ、相変わらず可愛いわね。確かに、強くなればなるほど動きも変化していくし、最初はその差に慣れないかもしれないわね。でも、すぐにイチゴも慣れるわよ」


「は、はいですわ!」


「ふふふっ、いい子ね。それじゃあイチゴのステータスを見てみたいわ。どれくらい強くなったか気になるから、見せてくれる?」


「もちろんいいに決まってますわ!」



▪︎イチゴ Lv.7

職業:魔法使い

HP 120/120

MP 200/200

STR:1

INT:25

AGI:10

DEX:10

VIT:1

LUK:5


スキル:【水魔法】【俊足】


称号:《ホーンラビットの天敵》


SP:30


「え、イチゴ、もしかしてあのウサギしか倒していないの!?」









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