第14話
小学校が楽しい場所であることはすぐにわかった。
新しい友人が出来たり
知らなかったことが学べたり
給食が美味しかったり
家では経験できないことが幾つも味わえた。
休み時間は友達と遊ぶことも楽しみの一つになっていた。
今日は男子女子混合のドッジボールを行うことになった。
私はあまりボールを投げることが無かったので、うまく出来るかが心配でもあった。
友達も同じような状況だったみたい。
私と友達は2人で一緒に狙われないように隅っこに行った。
男子が前のほうに出て、相手チームのボールを取る。
(これなら、大丈夫だ)
と安心していたのも束の間。
相手が外野にパスを出し、一瞬にして私は当てられてしまった。
友達もしばらくして当てられてしまい、共に外野で立つことになった。
仲間の男子が
「ボール投げるぞ!」と高めのボールを私によこした。
「わっ!わっ!」と私は慌てる。
案の定、私はうまくボールを取れずに相手の方へボールが転がってしまった。
これがきっかけとなり、立て続けに味方の男子も当てられてしまった。
「なんだよぅ!ちゃんとボール取ってよ!」と男子から言われ
「だって...キャッチボールとかやったことが無いんだもん...。ごめん」と私は泣きそうになりながら謝った。
「あ...悪かったよ。やったことがないなら出来ないよな。じゃあ、明日の休み時間、みんなでキャッチボールをしよう!」と提案してくれた。
私は大賛成。
私と同じようにドッジボールが苦手だった友達も大賛成だった。
かくして、今回同じチームだった男子4名、女子4名で明日の休み時間にドッジボールをすることになったのだ。
ちょっと嬉しかった。
家に帰り、私は祖母に
「明日、友達とドッジボールをすることになったんだ!」と話、その経緯も伝えた。
祖母は
「上手く出来なかったことで、一度男の子に責められたようだけど、よくごめんねと言えたね。その、ごめんなさいがみんなと友達になれたきっかけだと私は思ったよ」と言ってくれた。
続けて
「もし、男の子から責められた時に、相手のせいにしていたら、仲良くは出来なかったと思う。ちょっとした言葉の違いで、友達になれるか、なれないかの差が出てしまう」と言ってくれた。
私には少し難しかったケド、クラスメイトとは仲良くした方がいいと言ってくれたのだと思った。
「うん。わかった!みんなと仲良くするね!」と祖母に伝え、私は部屋に向かった。
今日はとても疲れていたみたいで...
私はそのまま寝てしまった。
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