第11話


コンコン。「いいぞ」ガチャ。

「さて何用でしょうか。全王国軍団長オズワルド閣下?」

「久しいな。レグルス。姫様も」

「私たちを呼んでまで何をさせようとしているの?」

「いやギーシュを見ていてほしくてな」

「???・・・・・・・あぁ、あのアホか」

「???・・・・・・・あぁ、あのアホね」

「ひどい言い様だな。まぁ奴がまた暴走したときに止めることだけでいいから力を貸してくれないか」

「先生方で止めることはできないの?」

「奴の家は曲がりなりにも上流貴族だ。だからさらに上の立場からじゃないと言うことを聞かないんだよ。頼む姫様、レグルス、いやこの場合大公殿かな?」

ふーむ、その程度ならいいか。

「ま、気には留めときます」

「よろしく頼む」

「で、もう帰っていいの?」

「あぁ、もういいぞ。呼びつけて悪かったな」

「「失礼しました」」



Sクラスの教室に入ると一気に注目が集まった。

「レグルスとアリシア姫でいいのよね。私はマリアよ。よろしく」

「あぁ、よろしく」

で、他の人は

「オリビアよ」「ジークだ」「リーゼロッテよ、リゼでいいわ」

「カイルだ」「ジンだ。よろしく」「リン」「セリアよ。よろしく」

あれギーシュがいない。ということはあのアホAクラスかどっかか。まぁ、いいや。


























「くそっ、なぜだ!なんで俺がSクラスじゃなくてAクラスなんだ。きっとアイツが不正したんだ。そうだ。そうに違いない。アリシア姫も洗脳されているだけなんだ。じゃないと俺のことを好きじゃないなんてありえない。全部、全部アイツのせいだ。

アハッ、アハハ、アハハハハ、ヒャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!」


男は暗い部屋の中で狂ったように笑い続けた。

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