第10話


「始めに学校長からの挨拶です」

壇上に上がったのは少し白髪の入った初老の男。


「ようこそ我が学園へ。私は学校長をしているオズワルドだ。堅苦しい挨拶は抜きにしてこの学校は弱肉強食の世界だ。喰われないように必死になり給え。そのまま学校の説明に移る。今からステータスプレートを配る。それに血を一滴垂らしてくれ」


へぇ、ここでもこれ使うんだ。2枚目になるけどまあいいか。


「それが現時点での諸君らの力だ。まだ3桁の数字があるだろう。それがこの学園を卒業しているころには4桁以上になっている。努力したまえ。このステータスプレートがこの学園での身分証明になっているのでなくすことがないように。以上だ」


「学校長ありがとうございました。それでは、ただ今よりクラス分けに移りたいと思います。今年の合格者数は200名です。Sクラスは学年ランキング1~10位、Aクラスは11~100位、Bクラスは101~150位、Cクラスは151~200位までとなっています。これは入学時点のランキングをもとに作っているため上下する場合がございます。頑張ってください」


へぇ、じゃあ俺と姫様はSクラスか。落ちないように頑張らないとな。


「ではこれで入学式を終わります」


終わった。すげぇ短かったな。

「先生方の指示に従って各教室に移動してください。レグルス様とアリシア様は校長室へ来てください」


え?なんで?なんかやらかしたかな?


「ほら、とっとと行くわよ」

「へーい」


さて何が待ち受けているのだろう。多分大丈夫だと思うけど。あの人はそこまで悪い人ではないし。

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