第9話



入学式、当日。


俺は、朝っぱらから姫様に呼び出されたせいでとても眠い。

しかもだよ。呼び出された理由がだよ。

「あんた何かと理由をつけて入学式に来なさそうだから」ってなんだよ。

さすがの俺でも2割ぐらいしか考えたことがねぇよ。


確か学内ランキングの順位順に1年の学年ランキングが決まっているんだよな。

えっと、まず姫様。学内ランキング10位。学年ランキング2位。

うん。すごいな。

俺、学内ランキング7位。学年ランキング1位。

え、案外高かった。

まぁ、とっとと受付しに行くか。


「え~と、レグルス・アーカイブス様ですね。教材は後日渡すことになっているのでとりあえず制服をお渡しします。基本的にはこれを着ておいてください。」

「上に何か羽織るのはいいですか?」

「下に制服を着ているのならOKです」

よし、ならいつものコートを着てやる。

「では、制服を着て式場に行ってください。席は、学年ランキング通りになっていますので最前列の一番左ですね。では、いい学校生活を」

そんじゃあ着替えていきますかね。



着替えて式場に行くと俺が最後だったみたいだ。

「ねぇ、なんでいつものコートを羽織っているのよ」

「だって、これの方が断然ステータスに補正がかかるし防御力もはるかに高いですし」

「はぁ、どんだけ心配性なのよ」

あ、そういえば

「姫様、制服似合ってますね。かわいいですよ」

「へっ! えっと・・・その・・・・ありがと」


なんだこのかわいい反応をする生物は。


いつもの口調強めの姫様に慣れてしまうと今の照れた姫様は最強レベルの可愛さを誇るらしい。

可愛すぎだろ。


「これより入学式を始めます」


さぁ学校生活の始まりだ!!!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る