第8話




さて 終わったな。

帰って惰眠を貪るとしよう。


「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


え?何?

おい、もしかしてあのアホ魔剣の反動を知らないのか?

魔剣っていわば人の血を啜る変態だからな。

人を傷つけないと自分が死ぬぞ。

めんどくさいよなぁ。

あれ、助けなきゃダメかなぁ。


「レグルス、あれを助けてあげなさい」


姫様から命令?きたし、助けてやるかなぁ。

めんどくさいなぁ。


「了解です~~~~~~~~」

はぁぁぁーーーーー。

「そんじゃやりますかねぇ。」







さて、まずは


「限定解放、喰らい尽くせ 黒狼」


俺の手にある魔剣黒狼から漆黒の狼の形をした影が出てきてイグニスを喰らいだした。


いや~、いつ見てもこの剣すごいなぁ。傷つける代償の代わりに何かを喰わせればいいんだぜ。こんな時にはうってつけの剣だよなぁ。

しかも限定解放の場合だと、活動停止になるまで喰らうだけだからさ、魔剣に使うとただの剣になっちゃうんだよねぇ。

後、喰らった力って、全部こいつの攻撃力に加算されていくんだよねぇ。

だから、並みの剣じゃあ斬っちゃうんだよ。

そこだけは使いづらいんだよね。

だってさ、いやじゃん?

防御に使ったらそのまま相手斬っちゃいました、なんてさ。




さて、この辺でいいだろう。


「あの、もう大丈夫だと思うんでこのアホ医務室にでも連れて行ってください。そんじゃあ、俺は帰りまぐぇ」


誰だよ。俺の襟をつかんで引っ張った奴。

そんなことを考えながら後ろを向くと、姫様の姿が。   


「これだけ答えてくれるかしら。どうしてそこまで剣が使えるの?あなた魔法ばっか使っているじゃない?」

「そりゃ、戦闘は1対多が多いから自然と楽をするために魔法を使ってるんですよ。どちらかというと俺、剣の方が得意ですし。では、また」

「あともう一つ言わせてくれるかしら。あなた私の護衛なのよね」



あ。

「すいません。お送りいたします」

やべぇ。この人強すぎて護衛の事すっかり忘れていたわ。



「罰として、今度何か奢って」

「・・・・・・はい」


俺の財布にそんなに金はいっていたかなぁ。

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