第6話

「最終試験は、受験者同士の1対1となります」

へぇ~、PVPするんだ。でもなぁ、せめてましな人と当たりたいよな。

さっきのアホとかもう嫌だぞ。


「それでは、ルールを説明します。魔法も物理もあり、相手が降参するか意識を失うまで続けてもらいます。存分に力をふるってください。

第一試合はアリシア姫VSクレハ様です。準備をお願いします」


えっと、俺は10試合目か。待ち時間が長いな。まぁ、ボーと見ておくか。

お、始めるみたいだ。


「それでは第1試合、始めっ!!」


姫様は動かない。対戦相手(クレハだっけ?)は剣を使うみたいだ。みるみる間がうまっていく。

あーあ、あのクレハって奴アホだわ。なんで魔法使い相手に1直線に走っていくのかな。ただの的だぞ。


「姫様、お覚悟を!!」


いや、覚悟するのはお前だっつーの。

あの姫様性格悪いから絶対何かしかけてるって。


「来たわね。‶アマリリス″」


ほらね、やっぱり。

しかも使った魔法が上級だよ。

見てみろよ。姫様の周りに爆炎が咲き誇ってるんだぜ。

あんなもん受けたら普通は死ぬからな。

ここの結界が即死ダメージは肩代わりして精神ダメージに変換してるからできることだよね。

もう性格が悪いじゃないね。分かっててやってるだろうから確信犯だよね。


「第1試合勝者は、アリシア姫です」



その後もいろいろな試合を見ていたが、やはり第1試合のレベルではなかった。

良くて学生レベル、幼稚と言ったらいけないのだろうが、全然カスみたいな試合だった。





さてそろそろ俺の番がきそうだな。

俺の相手はギーシュ。あのアホじゃん。

なんで?あ、なんかやってきた。


「貴様、私が勝った時は金輪際、姫様に近づくなよ」

「まぁ、いいですけど・・・・・」


え~、こいつの相手いつまでしないといけないの~?

誰か代わってくれないかな~

あ、姫様と目があった。

口パクでなんか言ってる。えっと

「がんばってねぇ~(笑)」


あの姫様後で覚えていやがれ。

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