第4話

試験当日。俺たちは会場である第一高等魔法学院に来ていた。試験は1日目、2日目に分かれており、1日目である今日は座学、2日目の明日は実技となっている。




・・・・・・・・・うん。俺何も勉強してこなかったね。終わったな。


「ねぇ、いい加減、現実見たら?」

「うるさいよ。俺は姫様とは違って頭の方は全然ダメなんだよ。」

となりでしれっと毒づいてくる銀髪碧眼の美少女はアリシア・フォン・アルトラント。この国の王女様だ。

とまぁ、解説を入れてみたが確かに現実逃避しかしていないためこれ以上はやめとする。

「あのねぇ。あなた自分のやってきたことをちょっとは考えてみたら?」

「えっと、第三次魔導大戦の終結、悪魔王の討伐、後は魔王の幹部を魔王の目の前で公開処刑しようとして魔王に土下座をさせたり、帝国の侵攻をつぶし続けただけだな。」

「だけって、あなたねぇ。それがどれだけのことか分かってるの?」

「え?いや最後の一個くらいは一般兵でもできるよ?」

「普通は軍を動かさなきゃいけないのに、あなたの部隊だけでできてるのがおかしいのよ!!」

なんか逆切れされた。いや知らんがな。



あれ俺たちの周りに人だかりができ始めたな。

「あっ、あのっ。もしかしてアリシア様ですか!?」

「えぇ。そうですわ。」


えっ????????????


誰この人?

猫かぶりすぎて誰かわかんないんだけど。

「ところで、隣のお方は?」

「護衛です。」

「おいっ。どこの馬の骨ともわからん奴に姫様の護衛がつとまるのか!!」



・・・・・・・・あれ~、ここにもバカがいるぞ~?(棒)



「おい、貴様!席次が俺より下だったら俺と護衛の任を代われ!!!!」

「えぇ。いいですわよ。」


おい。こいつこの姫、ついに人に何も聞かず勝手に決めやがったぞ。


「いいですわよね。レグルス・?」


ザワッ。空気がざわついた。

「おい、アーカイブスって。」「本物か?」「マジでアーカイブスなのか?」



はぁ。しょうがねぇなぁ。

「了解しました。アリシア様。」

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