プロローグ 後編
~~~~~~~~~~~~~はずだった。
あの後、王国に戻った俺たちは専用の兵舎で寝て、後日隊長である俺だけが王城に呼ばれることになった。
コンコン、ガチャ。
「陛下、先日の件の報告に参りました。」
「おう、もう来たか。そっちの椅子に座れ。」
ん、なんか雲行きが怪しいぞ。いつもなら形式的な報告と雑談だけなのに。
「お主に頼みたいことがあってな。アリシア来なさい。」
アリシア?もしかして姫様のことか?
「はい。お父様。」
銀髪碧眼、絵に出てくるような美しい少女が入ってきた。
「私の娘のアリシアだ。お主と同い年なのだが、学園に通うことになるだろう?だから護衛を付けようと思うんだが、護衛ぐらいは同年代がいいというわけよ。ということでお主を護衛につけようと思うのだがよいか?」
う~ん。学園ねぇ。行ってみたいとは思ったけどなぁ。行く必要ない気がするんだよなぁ。
「というか、もうお主の両親には許可取ったから拒否権ないからな?」
・・・
・・・
・・・
「はぁ~~~~~~~!?」
この腐れ親父そうまでして娘の願いを聞き届けたいのか!?
「あの。ダメですか?」
畜生。この顔には逆らえねぇ。
「護衛の件、了解しました。」
「うむ。よろしく頼むぞ。ということで改めて自己紹介をしてもらおうか。」
「アリシア・フォン・アルトラントです。敬語は不要です。よろしくお願いします。」
「えーと、陛下俺の所属も話していいのですか?」
「良いぞ」
「王国軍 王族直属特務部隊 征伐執行隊隊長 第1執行官 レグルス=アーカイブスだ。よろしく。」
「アーカイブスって、あのアーカイブスですか?」
「そう。そのアーカイブスだ。」
「さて残りの話は明日にでもしてくれ。いや~簡単に折れてくれて助かった。」
「あの~、つかぬことをお聞きしますが、もし断っていたらどうなっていたのですか?陛下?」
「ん?断れるわけないだろ?だってもう入学手続き終わらせてるのだから。」
「へっ!?」
「あと入学試験は3日後だからな。頑張ってくれたまえ。英雄殿?」
こうして半強制的に俺は学園に通うことになったのだった。
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