49.火の精霊と呪い
「その"
自分の頭ほどの大きさがある"
「ドワーフ達
「つまり……その"
「そういう事ね。"
"
「あの地底湖を抜けてすぐの広間に、
「なるほど、そういう事か。──"黒の騎士団"の襲撃を受けたにしては、手付かずだったあの宝箱が気になってたんだ。"黒の騎士団"の性格を考えると、丸ごと持ち出されてても良さそうなものだったからね」
続いて、"
「それを布で包んでるのは、何か
「
「そうですか。──つまり"輪"を使いたい時には、いずれかの"
「ああ。俺は"
「ええ。──全員で」
クウはそう言って、強く首を縦に振る。そして──ドワーフの持つ"
無色の鮮やかな光の中に、赤い文字が浮いている。クウにはその文字を──読み取る事ができた。
~この身、
~
「──最初の二行がない。もう必要ないから、消えたのかな」
「クウ、その言葉はどういう意味?」
「ああ、ちょっとね。──この"
クウは赤い文字を何度も
「ねえ、フェナ。──今、火を
「火を──? ええ、あるわね。この魔剣よ」
フェナは"
「見ての通り、この剣には
「とてもいい魔剣だって事は伝わったよ。でも、火と何か関係が?」
「関係あるのよ。魔剣を開放する際には──剣に激しい
「なるほどね。理解したよ」
クウはフェナに、ケペルムの
「フェナ、その炎の魔剣を是非とも
「"十三魔将"──ケペルムの残骸じゃない。
フェナは魔剣を握り、ケペルムの
魔剣の表面を
"輪"の解除された今となっては、
「
「
クウはそう言うと、"
「その"
「ん、ああ。──もちろん構わねえさ」
ドワーフは素直に"
「ぬおっ!?」
「え──ちょっと、クウ!? いきなり何をするのよ!?」
ドワーフとフェナが、揃って驚きの声を上げる。クウは二人の反応すらも予測していた様子で、冷静に床の"
「"
「答えになってないわ。クウ、血迷ったの? あなたらしくもない、この上なく不可解な行動よ」
「僕が本当に血迷ってたら、フェナにはすぐ分かるんじゃないかな。吸血鬼って血には
炎に包まれた"
「この"
クウがそう言った時には、"
やがて炎の中で、"
「──ああ、"人間"殿よ。感謝いたします」
"
炎は急激に燃え上がり、地面から完全に
「いやはや、
「"輪"の呪い──?」
人型の炎が、クウに向かって丁寧な礼をする。
「まず、名乗りがまだ済んでおりませんでしたな。
「"
「左様でございます。赤き
「興味深い話が聞けそうですね。でも、まず僕の方も名乗りましょう。僕は
「どうお呼び下さっても結構。
"
「ガルニオラさん、ちょっと気になる事を言いましたよね。──"輪"の呪いというのは何ですか?」
「文字通り、"輪"の力による
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