時間の価値
AIS
第1話
とあるところに、ある列車が走っていた。ビジネスマンが大勢使うような列車である。その中に、三人の男がいた。
一人目の男は、自由席に座っていた。その男は、目的地で行うプレゼンも忘れて、熱心にスマートフォンを操作していた。男がやっていることは、SNSで最近人気の女優とパワハラをしてくる上司への誹謗中傷であった。「ブス」「気持ち悪い」「あたまおかしいんじゃねえの」などとそんなことを書いているうち、列車は目的地に到着した。
二人目の男は、指定席に座っていた。その男は、翌日行われるプレゼンのために、資料やファイルの最終確認であったが、問題ないことを確認して、プレゼンが上手くいき、自分が出世することを願いながら、眠りについた。そうしているうちに、列車は目的地についた。
3人目の男は、グリーン車に座っていた。グリーン車は自由席、指定席より断然高いが、それが男のモットーであった。彼は大事な商談や会議のときは必ずグリーン車に座ると決めていたのだ。それは会社を経営するようになっても変わらなかった。男はいつも通り車内で翌日のための仕事をしながら、家族に帰ったらどんなことしようかと考えていた。そうしているうちに、列車は目的地についた。
時間の価値 AIS @secretlt
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