第〆話 エピローグ

 突然、首元に走る電流のような痛みで、『俺』は目が覚めた。

 布団から抜け出し、洗面台にある鏡で首元を確認する。

 何かに噛まれたような歯形のようなものが、うっすらと残っている。

 不可解な気分になりながらも、俺はいつもの目が覚めた後の、頭痛や吐き気、憂鬱な気分がないことに気づく。

 無意識に俺はスマホを取り出し、何度もチェックしていた番号に掛けた。

「もしもし、退職代行のご相談なんですが……」


                                     


                                     完

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(短編)社畜と犬 美里ミリ @mm6210

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