第6話 川上哲治 「努力」

 私の自宅アパートに飾ってある色紙ですが、印刷ものとはいえ、川上哲治氏のものです。このほか、サインボールもありましたが、転居などのどさくさでなくなってしまいました。でも、色紙だけは今もあります。


 この色紙に書かれている言葉が、「努力」。


 実は、ある意味川上チルドレンというべき張本勲氏の色紙も、同じく、

 「努力」

 と、書かれていました。

 これは、岡山市内のとあるサウナにあった色紙です。


 今でこそ、毎週日曜日ともなれば携帯電話の電波を切ってプリキュアを観ているいい歳のおっさんと成り下がって(成り上がって?)いますが、この色紙、岡山県営球場の横にあった岡山県体育館、それこそ、キャンディーズ解散時のコンサートもあった場所ですけど、そこで、1986年3月に川上哲治氏の講演を聴いたときにいただいたものなのです。

 このころ私は、高2になる寸前の年齢。

 プロ野球の本を読み始めて間もない頃でした。


 川上御大が講演で話された内容を詳しく再現しろと言われても無理ですが、とにかく、目の前の試合に勝つために、どれだけの「努力」をされていたかを語っておられたことは、今も、覚えています。

 それよりも、御帰りになる際、両備タクシー(岡山市内のタクシー業者)の小型の後部座席に乗られて、岡山駅へと向かわれる川上氏をお見掛けしましたが、ごくごく普通のおじいさんにして、しかし、何とも言えないオーラを感じました。


 当時すでに阪神ファンになっていた私ですが、川上哲治という野球のおじさんのようになりたいとさえ思わせるものが、ありました。~ここで王さんや長嶋さんじゃないところが、なんか、我ながらすごいかも(苦笑)。

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