第四十四回 だからこそ、ゆとりをもって。


 ――森林浴。


 それが『天使のうたたね』のイメージ。



 すやすやと……

 可愛い天使が二人。モデルは僕の先輩。


 魅力が満載!

 だからこそ伝えたい。この色をもって。


 ……この場所。

 芸術棟の一階の色は、青色、薄い青、水色とも……割り切れない色。


 キャンバスの色彩は、緑色。五月雨の色……

 それとも水無月の水色? もっともっと深い緑……ううん、明るい。


 時間は、残された時間はもう……

 短いけれど、

 だからこそ、残したいの。



 輝ける、賑やかな響く声たちと、


 ありのまま、あくまでも、

 女の子の秘密が満載の一階だけど、胸を張って、


 堂々と、見てもらっても大丈夫。


 そうなれるようにと僕は、

 だからこそ、ゆとりをもって。


 ドキドキしながらも、

 楽しくて……絵を描くことが。


 もっともっと、その様を、

 ポエムにも書きたくて、伝えたくて。



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