第十八髪 頭にくる 笑いふりまく 大地神
一行は
天馬を近くの大木に繋ぐと、大巫女は周りに簡単な
大きめの袋はクリームの背中にくくり付け、小振りな荷物は慎太郎とクオーレが背負う。
階段を下りた先にあるアーチ状になった入り口の門はまるで慎太郎達を
頭の部分が双頭の犬をかたどった異形の像であり、慎太郎がそれを
「ゲッハッハッ! ゲーッハッハッハッハッ! 久方ぶりだな、大神官クンとそのご一行サマ! ようこそ、我が神聖なる宮殿へ!」
男性のようにも女性のようにも聞こえる複雑に合わさった音声は、口を
「ハーッ! ゲッハッハ! ワラワは大地神エルザビ。ルミーノの大地を
ゲーッハッハッハ、ゲーッハッハッハッハッハ、と馬鹿笑いは続き、たまに笑いすぎたせいか
そして再び、場に静寂が戻る。
大巫女と慎太郎は顔を見合わせると、思わずため息をついてしまった。
「行こうか」
「……そうですね」
改めて気持ちを引き締め直すと、迷宮へと挑む。
*
大巫女の親衛隊長でもあるクオーレが、ランタンを手に先導していく。
彼女は《あい》相も変わらず布面積の少ない服に皮の胸当てを付けただけの軽装で、
普段と違うところを
光沢が美しい白銀に複雑な
そんな彼女の後ろを大巫女、慎太郎、マリーナが横に並び、最後尾にはクリームが、とことこと付いていく。
一方でその意匠は実に
通路も一行が横に並んで歩けるほどの広さがあり、
10分程歩いたところで、
「どちらに行けば良いのでしょうか」
大巫女の言葉に、クオーレと慎太郎は答えを持っていない。
だが、マリーナは
慎太郎は
そこに描かれていたのは、地図ではなく、ひらがなの
つまり、ヤナギノクであった。
「……ここに、過去の大神官が使用した迷宮の奥へと
「ふむ……、なるほど」
符を見てイメージを
そして、――
なびかして
かみのちず■では
げんなりよ
慎太郎の声に応じるかのように符から光が溢れ出し、まるで
「よし、行けそうだな」
一行はそれを頼りに迷宮の奥へ進んでいく。
符の光は途切れることなく輝き続け、力を発揮し続けている。
普段、ヤナギノクを使っている時と同様、頭部がじんわりと熱いままであり、今はその
途中、小部屋に出た時などは
クオーレがクリームの乳を手慣れた様子で
カプラの乳頭は4つ有り、それぞれ濃度や味が変わり、一番薄いものは軽やかな牛乳のようであり、一番濃いものはまるでチーズのように
ときたま大きめのねずみのような
慎太郎達は段々とピクニックをしているような楽しい気分になってきてしまうのだった。
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