第六十三髪 命燃ゆ 場で相対す 白と黒
「持ちこたえろ! あと五分だ! 何があっても突破させるな!」
状況は、暗転した。
切り札である赤い
あれだけ
防衛線は最終ラインが
まさに、
ルピンは武器を捨て勝利に
黒き獣達は次々に起き上がり、再びその
油断していた者達が
「ひるむな! 通すな! 確実に
根元から折れた剣の代わりに、地に伏した兵士の
彼の全てが、敵を倒すための
だが――、
そんな中、共に戦う仲間の数は一人、また一人と減っていき、黒き獣達は一向にその数が変わることは、無い。
そこかしこに
その瞬間、猛然と目の前に
ついに、限界が訪れたのだ。
脳裏に、
彼女は
後者だな、と、口元をゆるめた、その瞬間。
「
後方からやけに
それと同時に、目と鼻の先まで来ていた黒き獣を白い何かが吹き飛ばす。
よく見ると、それは白くもこもことした塊であった。
思わず声のした方向を振り返ると。
「良く持ちこたえた、坊主。いや、
大量のカプラを引き連れ、また本人も巨大なそれの背に乗ったカプラ牧場の主、オウバクの姿があった。
「オウバク
「準備はしていたのじゃがな、天は我らに味方したようじゃな。ほれ、カプラと言えば」
「――
「いかにも!」
「フモッ!」
空からはさらに強い雨が降り注ぎ、カプラ達をさらに濡らしていく。
「フモー!」
「フモモー!」
カプラ達は威勢のいい鳴き声を次々と上げると、積み重なり、巨大な
一方の黒き獣達はさらにより合わさり、巨大な黒く太い
そして、
白と黒が、東門前で激しく
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