74話 【さくらの悩み】

放課後になり…


「それで、はなしてもらおうか」

事情聴取が始まりました…。


「えっと…」

私はゆみかちゃんとの今までの流れと誰にも言っちゃダメだったことを話した。


「そっか…」


「怒ってる…?」


「怒ってない。誰にも言えなくて辛かったな」


「ふーくん…」


「でも」

ん?


「主犯が坊主じゃないのなら…その女たちは?」


「あれ?」

そっか…そうだ。ふーくんのおかげで解決した気になってた。


「んー。でも、どうやってその女たちが関係あるって言えば…」


「あ!」


「なに!」


「動画!」


「え?」


「私、証拠の動画持ってる!」

忘れちゃいけないこと忘れてた! いじめてるとこ2回くらい動画に残しておいたんだった!


「まじ?」


「うん! えっと……これ!」

ふーくんに動画を見せて、2人でまた悲しくなったけど、悲しんでる場合じゃないから先生のところへ向かった。




「ゆきちゃん、ゆきちゃん!」

ゆきちゃんは私たちの担任の先生です。


「お、どうしたの?」


「ゆみかちゃん…えっと。1年2組の先生どこですか?」


「あー。今お取り込み中だわ。なんで?」

私たちは先生にも動画を見てもらうことにし、見たことについて話した。


「大変…。私、行ってくるから。ちょっとここで待っててね」

先生はそう言って職員室の脇の教室へ行った。あそこで誰かと1年2組の担任の先生が話しているのだろう。…あれ? ゆきちゃん怒ってる?


「ゆきちゃんの声しなかった?」

私はふーくんに聞いた。


「おぅ、怒ってんな」

やっぱりそうか…どうしたんだろう。


「さくらさん、史人くん。ごめんね、一緒に来てもらえる?」

どうして怒っているのか考えていると先生がやって来て、私たちはその言葉にうなづいてついていった。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る