第34話

「うぃっす、たくは準備出来たら向かうってよ」


「おっけ」

智が到着しました。これはさくらが言ってた男子会なのか…?(前作の148話水族館編にて)


「史人ん家涼し〜! 外の暑さはひどいもんよ!」


「だろうな、お疲れー」

暑いの嫌で俺の家にしたからな。


「ん? 史人、もしかして暑い外には出ないために史人ん家にした?」


「おぅ。気づくの遅いな」


「なんだよ、ずりぃな! まぁ、史人ん家の方が快適だしいいかー!」

能天気ないい友達を持ったもんです。


「そこら辺座って」


「おぉー、久しぶりの史人部屋!」


「いや、そんな久しぶりでもないだろ」


「そうかー? 結構空いたぞ?」


「まぁ、そうか」


「俺も史人も彼女とラブラブだから時間が合わないよな!」

智はなんでそんな自信満々なんだよ。俺も…ラブラブなのか?


「…」


「え、なに。別れた?」


「ちげぇわ」

いや、なんでだよ。


「なんだよ〜、黙るからビビったー!」

あぁ、俺が考え込んだから別れたと思ったのか。


「ラブラブって言われて“はい、そうです”とは言わんだろ」


「えー、いいじゃん。ラブラブ。幸せってことよ」

まぁ、うん…。


「はいはい」


「史人、悩んだら俺に相談してもいいんだぜ?」


「…?」


「俺の方が彼氏先輩だからな!」


「…」


「え、黙んなって!」


「たくの方が先輩だからたくに相談するか」


「あ、そうだけど〜。俺も頼れよー!!」


「はいはい」

今はそんな悩んでることないけど、本気で悩んだらこいつにも相談してみるか。…たくも変だしな。


\ピンポーン/


「お、たくじゃね?」


「かもな、あけてくるわ」


「ほーい」




\ガチャ/


「ども、史人の家忘れて一回隣に行った」


「え!?」


「こっちですよって教えてくれた、いい隣人だな。お詫びに買ってきた饅頭あげちゃった。飲み物はある、はい」

…物静かなタイプだとは思ってたけど、しっかりしてるやつだと思ってた。たくって天然入ってるのか。…天然でいいのかわからんけど。2、3回しか来てないし間違えることもあるかな。


「おぉぉ、ありがとう。饅頭はいいけど、やらかしたな。あ、暑いよな。入って入って」


「ありがとう」


「智は先に俺の部屋いるから上がってて、コップ持ってくわ」


「了解、あ。飲み物は持ってっとく」


「あぁ、そっかさんきゅ」


「上で渡せばよかったな」


「いや、ありがとな!」

色々買ってきてくれるだけでめっちゃ嬉しいんだよな。買わなくて全然いいけど。



よーし、男子会楽しみますかー! あ、弓人くんは呼ばなくて良かったのかな。






  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る