第4話

はぁ〜、今日も疲れたなぁ。


「ふーくん、帰ろ!」

はい! 疲れ吹き飛んだー!


「おぅ、帰ろ」



「あつーい」


「暑いな。夏だもんなぁ」


「暑い日は“夏好きだと思ってたのに!!”っていっつも思うんだよね〜」


「さくら、夏好きなんだ」

春が好きそうだけどな、さくらだし…。


「あー、ふーくん。今、春が好きそうって思ったでしょ!」


「え、あ…。バレた?」


「さくらだからって〜。まぁどの季節も大好きだよー! 夏も好きだけど、あっつい外に出ると嫌いかも…って思う〜」


「熱中症とか気を付けろよ?」


「うん! ありがと、ふーくん優しい〜」

おぉ…俺、優しいよな。ちょっと…照れるな。


「飲み物飲まなくていいのか?」

俺は今日はお茶です。氷、もうほぼ溶けたなぁ。


「飲み物、飲み切っちゃった〜。もうちょっと先の自販機で買う!」

えへへって…。


「気をつけないと、危ないぞ?」


「ごめんね! 帰りに買おうと思って忘れた〜」

…俺の。うん、彼氏…俺は彼氏だから。その、飲み物をだな。あげても、セクハラじゃない。


「俺の飲むか?」

よし、サラッと言えたぞ! よくやった、俺!


「いいの?」


「おぅ、はい。氷ちょっと残ってるからまだ冷たいと思う。氷飲み込まないようにな?」

俺、にやけてなかったよな? ってか、さくら自然に受け取りすぎだろ!


「ありがと〜」

いや、うん。さくらが熱中症にならないようにあげただけだ。照れる必要などない!!


「美味し〜、ありがと!」


「おぅ、飲みたかったら言えよ?」


「うふふ、やさっしー!」

茶化してきてるな…。


「そうですー。俺は優しいんですー」


「ありがと」


「はいはい」


「えへへー」


「どうした」


「…か、間接…キスだなぁって」

……さくら!? え、何かわいい。照れてるし…かわいい。


「あ、お。おぉ。そうだな。嫌だったか?」

俺、テンパるな。さくらのかわいさにやられてるぞ!


「嫌って意味じゃないもーん! あはは、ふーくん真っ赤だ!」


「う、うっせぇ。暑いからだ! ってか、さくらもだし」


「えへへ、私も暑いからかなー」



俺らのラブラブ度合いもおあつい…なんてね。

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