第5話

明日はもふに会いにさくら宅にお邪魔する日です。もふに会いにね。


「ふーくん、帰ろ〜」


「おぅ、あ。今日俺寄るとこあるから別で帰るか?」

もふの好きなお菓子を買いに行くんだった。ちょっと先に、小さなペットショップがあるんでね。


「そうなの? んー、私が行っちゃいけない用事なら先に帰るー!」


「なんだ、その俺がやましいことしてるみたいな言い方は…」


「なんだ、史人ー。さっそく浮気でもしたかー」

おい、智…。このタイミングで掃除から戻ってきたかと思えばなんてこと言ってくれてんだ!?


「あはは、ふーくん疑われてる〜!」

おいおい、さくら! 彼女が浮気で喜ばないで!? ってか、浮気してねーし!!


「いやいや、もふのお菓子買いに行こうと思って」


「あー、それか!」


「もふ? お菓子…? え、何2人の子供?」


「智…。テンション大丈夫か」


「うふふ、私の家で飼ってるモルモットだよ〜」


「へー、モルモット飼ってんだ!」


「うん。明日ふーくん遊びに来てくれるから〜! なるほどー、それで買い物するんだね」


「おぅ、さくらも行くか?」

智、さくらの家に俺が行くって言ったからってあからさまにニヤニヤして見てくんな! この思春期高校生が!


「行こうかな〜! 駅の近くのペットショップ?」


「おぅ、あそこにない?」


「ある! もふのお洋服でも買おうかなと思ってたんだ〜」


「え、モルモット服着るの?」


「うふふ、着せられるんだよー!」


「お2人さん、楽しんでな〜。俺はこの辺で帰りまーす!」

智嬉しそうな顔してんなー。


「えへへ、ありがと〜」


「おぅ、またな」


「じゃーなー! 史人、もふのこと今度聞かせろよ☆」

ウインクして帰りやがった…お前絶対なにかしらの勘違いしてるだろ!!


「うふふ、智くんももふに興味あるのか〜」

うーん…。そういうことにしておこう。


「そうだ、もふの服。俺が買おうか?」


「え! 大丈夫だよ〜」


「さくらが自分で買いたいんじゃなければ俺飼ってあげたいわ」


「うふふ、じゃあお願いするー!」


「おぅ、一緒に選んでくれよ?」


「うん! よーし、ペットショップにレッツゴー!」


モルモットの服…どんなのがあるんだろうな。

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