第5話いつもと違う後輩の様子
翌日、校門を抜け、目の前を歩いている後輩の夏花を見掛け、声をかける。
「夏花ー。おーい、夏花聞いてんのー。何だよ、夏花」
振り向く気配すら感じられない。
後輩に駆け寄り、肩にぽんと手を置いて隣を歩き、挨拶をする。
「夏花。おはようっていつもの夏花らしくないけど」
「うひゃっ......は、るせんぱ、い......」
挨拶も返してくれない後輩。
「いつもみたいにしてよ。お願いだから、ねっ夏花。本当に頼むよっ」
手を合わせ、頼むが俯いたままで、下駄箱で一時的に離れた。スリッパに履き替えて廊下で後輩を待っていると、男子から挨拶され、返す。
「おーい、夏花まだ──」
後輩が姿を見せずにいたので後輩のもとに歩く。
下駄箱に手をついて、へたりこむ後輩がいた。
「大丈夫か?おいっしっかり、夏花ぁっ!」
俺は、後輩をゆっくり立たせたが、歩けそうになくお姫様抱っこで保健室に運ぶ。
保健室には、教師がおらず仕方なく、ベッドに寝かせ、自販機で水を購入して、枕元に置いて、教室に向かう。
昼休みまで、夏花が心配で授業に集中できずにいた。数人の女子に心配で声をかけられたほど。
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