泰牙side
「獣界の監獄にいるロギア種の存在は知ってるよね」
理事長に言われていたことを楓と唯斗の話すことにした。
「あぁ、、、種族は公開されていないやつだろ」
唯斗が怪訝そうな顔で言う。
「そう。理事長から聞いていたんだけど、収容されているのは悪魔らしい」
そう言うと顔を引きつらせる二人。
「悪魔って・・・ひめの対極の存在じゃ・・・ひめは天使なんでしょ?!狙われちゃう・・・!」
楓が慌てたように言った。
「今日悪魔からひめにコンタクトがあった。さすがロギア種。まるで魔法使いだよ」
一部始終目撃していた唯斗がうなずく。
「釈放の予定はないし、理事長の力でひめの中に悪魔のコンタクトから一時的に身を守れるプロテクトを入れた」
その言葉で二人の顔が安堵した表情に変わる。
楓はスッと立ち上がり、この場を去る。
ここは獣界と人間界を繋ぐ出入口。
理科準備室。
この境目で俺たちは羽を伸ばすんだ。
唯斗には丸い耳と鋭い爪が出ている。
楓は垂れた兎の耳と赤い目。
俺は尖った三角の耳とふさふさのしっぽ。
ひめが見たらどう思うのかな。
「俺も行く、悪魔がなんだ。護衛なんだから護ることだけ考えてろ」
ぴしゃりと言い放った唯斗が勇ましく見える。
そうだよな・・・。
俺らよりひめの方が怖い訳で
護衛がビビってたら護れるものも護れない。
二人の後を追うようにして寮に向かった。
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