エピソード4


 ここがレノの言うショップという場所か…。あまりの人の多さに呆気に気を取られていた。

そこは賑わっていて、宝石類からネックレス、数珠のような物まで売られていて、どこかの民族の屋台が立ち並ぶ店のような雰囲気の漂う場所だった。


「こっちよ」と手を引かれ、向かった先にはなんと、コリーナとルラみたいな動物が“私を見て。買って”と言わんばかりに目をきゅるるんとさせながらこちらを見てきた。


(どれにしようかな…)私はそんなにマニーが無いんじゃないかと思って、1匹に絞ろうとしていた。


しかし、レノは「あ、これとこれとこれ下さい」と指を指しながら店のおばちゃんに注文していた。


「えぇーっ、こんなに多く買って大丈夫なんですか?マニー足りますか?」


「ぜーんぜん。これくらい安いから。それに私が言った子、育てやすいから初心者の森子ちゃんにぴったりだと思って。」


そう言うと頼んだ癒物をパートナー認定することに成功できた。


コリーナとルラを合わせて5匹。でも、レノさんに比べたら私なんて…まだまだだ。


撫でてやるとLv2に全員する事が出来た。

そして、うしているうちにコリーナとルラが打ち解けたのか互いが顔を寄せあっていた。


「なになに~カップルにでもなっちゃうかんじ?」と私は言った。


「癒物ならよくあることよ。それに2匹とも女の子だし」


「なんだ」


それからショップで無料でマニーを貰い(現実ではありえないが)、腕が強くなる盾を私達は買った。


そして、ショップを出ようと再度、森に入ろうとしたその時、森の方からガオォオオオ、ガァーッという獣のうなり声が聞こえた。


レノはすばやい足で森の方へと向かった。

後を追うように私もレノの方へと向かうが追いつかない。


「待って!レノさん!!」


癒物達も私の足についてくる。


追いついたかと思うと、そこには見知らぬ勇者達とオズとレノがいて、レノは剣を振りかざしていた。


オズは魔法を使っていた。


オズはウィッチ、レノはベルセルクといったところだろうか。兎に角、二人とも強そうだ。

ウィッチは魔法タイプでベルセルクはアタックタイプのジョブだ。


その光景を私は茫然ぼうぜんと見ている事しか出来なかった。

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