第2話 クソみたいな入学式

とうとう来てしまった。最低学園に。


滑り止めで受けていたので入るはめに•••。


あの後、母さんと父さんには

泣きながら土下座で謝った。


二人とも笑顔で許してもらったが。


本当に申し訳ない。


最低学園は他の高校に比べて授業料や

入学金も安いが出来れば最高に受かりたかった。


ゆうちゃんと一緒に行きたかったなぁ。


それに男子校なんで、女子がいないのも

悲しい。


なんせちゃんと勉強できるかどうか•••。


新入生はすぐ体育館に集合だったな。


あそこかな体育館は校門のすぐそこに

あるからわかりやすいな。


「失礼します。」


中に入ってみたものの、なんと生徒が

ざっと数えて20人程しかいなかった。


ドン!


なんか後ろにあたったな。


「あたたた、ひぃ〜〜すみません!

ごめんなさい。」


小柄な男がビクビクしながら逃げていった。


そんな逃げなくてもいいのに。


とりあえず皆、どうしたらいいかわからないみたいで各々、好きに座っている。


俺も適当に座っておくか。


もうそろそろ、時間だが。


誰か来たみたいだ。


スキンヘッドにサングラスに

ごつい体格、明らかにあっち関係の人に

見える。


「おお、今年は20人ぐらいいるのか!

感心、感心。0人の時もあったのにな。」


そんなの入学式になるのかよ。


「だけど今年の入学生は100人はいるはずだが

。」


5分の1しか来てないのか。最悪だな。


「元々来たくなかったのか、来れなくなったかは

どっちでもいいし、どうでもいい。」


どうゆうことだ⁉︎


「はっきし言って、お前らは金ヅルだ。

入学金と学費だけ払ってくれれば

それでいい。」


はぁ⁉︎


「なんだこいつって顔してるが、

俺は周りから感謝されてるんだぜ。」


感謝だと?


「お前らの親からは学校に入れてもらえるだけで

ありがたいと言われ、周りの学校からは

不良達をまとめてくれてありがとうと

言われる。PTAですら見て見ぬ振りだ。」


こいつクズだな。


「外で問題を起こせば退学にすればいい。

警察からも、あそこの学校ですねって

すぐ連絡受けて、頭さげて。はい、

さよならだ。」


本当に学校かよ•••。


「高校の卒業資格をやるんだ。

逆に感謝してもらいたいな。」


そんなこと言われて誰が感謝するかよ。


「だがとりあえず学校の外だけでは

問題を起こすな、さっきはああ言ったが

色々面倒なのでな。そのかわり、

学校では好きなようにやれ。授業は

行うが一切お前らには関与しない。

おっと教師には手を出すなよ、

それも退学だからな。」


この学校は本当に!!


「おい、そこのお前!デカいやつ!

お前、ゴブリンだろ?噂は聞いてるよ

うちの学校に挨拶まわりに来たんだってな?」


挨拶まわり⁉︎なんだそれ⁉︎

俺はこの学校の前を通っただけだぞ⁉︎

絡んできたのはそっちだぞ!


「この学校はお前みたいなクズを集めた学校だ

他県から来るやつもいる。中には貧乏で周りの学校に入る金が無いと言うやつもいるが。

とにかく、周りの一般人に迷惑は掛けるな

他校と喧嘩になってもここでやれ。」


クズなんて言われる筋合いはない!

ここの生徒のせいで、俺は受験に

間に合わなかったんじゃないか!


「ここまで自由にさせて、外で問題起こすやつは

クズの中のクズ、社会不適合者だ!

そんな奴は少年院に入って、ヤクザもんでも

目指せばいい。そんな奴はいくら金ヅルでも

いらないからな。」


いらないって物じゃあるまいし。


「ここまで言ったんだ、帰りたいやつは

今すぐ帰って、ママのおっぱいでも飲んで

ねんねしてな!だが泣きべそかいて

帰ったやつにママもあげたくないかもな!」


クソ!今すぐ帰りたいが。


「来るも帰るもお前らにとっては地獄だ

ここの地獄を乗り切り、高校卒業資格を

もらうか!泣きべそかいて帰って

また来年志望校を親の金吸い上げながら

受けるか好きな方を選べ!」


親に迷惑はかけたくない。

痛いとこつきやがる。


「以上だ!クラスはプリントに書いてあった通りだ

。まぁ、もう関係ないと思うぐらいめちゃくちゃ

やってると思うがな。まぁせいぜい頑張れ

次会うのはお前らが問題起こして、

退学する時か、卒業式ぐらいだな

ワッハッハッハ!」


ワッハッハッハ!じゃねぇよ!

でも仕方ない。今はこのクソ校長の

言う通りにするしかないな。


「あっそうそう、ゴブリン!お前はもう

色々な奴からターゲットになってるからな

頑張れよ。一週間もたないかもな。」


なんでだよ!もう、お願いだから

普通の生活をさせてくれ。

もうこの学校に入った時点で

無理かもしれないがな•••。


「俺は•••。俺は!真面目に生きたいだけだ!

この学校に入っても普通の生活がしたいんだ!」


「なら、ここで天辺目指すしかないな。

時間かかるが頑張れよ。」


天辺?どうすればいいんだ。

でも方法があるならよかった。


とりあえずクラスに向かうとするか。


地獄の幕開けかもしれないがな。


最低な入学式を終え、何やら騒ぎ声が

聞こえる、校舎の方に向かった。

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