Go!武林!

豪将せの一

第1話 俺は真面目に生きたいだけなんだ

何故なんだ!


どうしてこうなった?


高校受験に間に合わなかった•••。


俺は普通に真面目に生きたいだけなんだ。


頼むから神さま俺に普通の生活を

送らせてくれぇ!!


(時は遡る)


俺の名前は武林剛たけばやしごう


少ないが親しい友人や、家族からはごうと

呼ばれているのだが。


周りからはゴブリンと呼ばれている。


顔がゴブリンに似ているのと、

ワシは身長190cmにして体重が85キロ。


極めつけは名前の漢字を入れ替えればゴブリンと

読めてしまい、逆転生者など呼ばれるしまつ。


俺は普通の学校生活を送りたかっただけだ!


なのに周りは俺をほっといてくれない。


今日は大事な高校受験の日、なんとしても

無事に時間通りにつかなくてわ。


「母さん行ってくるぞ。」


「あら、まだだいぶ早いんじゃないかい。」


「いや、余裕をもって1時間ぐらい

早く出ようと思って。」


母さんは18才の時に俺を産んだらしくまだ

33才だ。


それに俺に似てなく息子の俺が言うのもなんだが

めちゃくちゃ美人だ。茶髪の長い髪に整った顔

高い鼻、くりっとした目、何一つ俺と似ていない。


母さんいわく本当の父さんに似てるとの

ことだが。


近所の人からは養子の子が悪魔だったとか。

悪魔に孕まされた等、色々言われているが

正真正銘、血は繋がっている。


母さんは何言われても気にしていない様子だ。



「気をつけて行ってらっしゃい。

頑張ってね。」


「ありがとう。行ってきます。」


リビングの方からドタバタと聞こえるてくる。


「ごうくんちょっと待って、これ御守り

昨日買ったんだ。」


「父さんありがとう。頑張ってくるよ。」


父さんは母さんより、10歳年上で

平凡な顔立ちにメガネに七三分けの白髪だ。


父さんとは血が繋がっていない。

だけど俺にとっては最高に優しい父さんだ。

血の繋がりなんて関係ない。


母さんのお腹の中に俺がいた時に、

父さんと出会ったみたいで、

父さんの一目惚れだったそうだ。


父さんは生まれた俺の事を

本当の息子の様に育ててくれた。

本当に最高の父さんだ。


安産祈願。


ちょっと天然だが。


あともう一人家族がいるが

そっちとは上手くいっていない。


とゆうか一方的に嫌われている。


まぁ俺と血が繋がっていると

バレたくないみたいだ。


それは仕方がない。


バレると変な奴らに絡まれるかもしれないからな。


「じゃあ、行ってきます。」


「行ってらっしゃい。」


二人から見送られ家を出る。


「よう、ごう!今日が受験だってな。

頑張ってこいよ。」


「ありがとう、ゆうちゃん行ってくるよ」


声をかけてきたのは隣の家に住んでる

幼なじみの諸星勇気もろぼしゆうき

俺はゆうちゃんと呼んでる。


ゆうちゃんは俺より先にスポーツ推薦で

今から俺が受ける高校、県立西高校けんりつにしこうこう、通称•最高さいこうに受かっている。


ゆうちゃんは空手の天才と言われいて

中学高では全国で優勝している。


しかも、極めつけはイケメンだ。

左右対称の整った顔、髪は短髪だが

より一層その顔立ちが目立つ。


身長が170cmとそこまで高くはないが

逆に悪目立ちはしない。


隣の家だからなのか、それとも

空手が強いのかだからかわからないが

俺のことを恐れず、話しかけてきてくれた

唯一の人物だ。


「気をつけてな!」


「おう!」


また、ゆうちゃんと一緒の学校に行きたい。


ゆうちゃんがいれば、学校生活も

楽しくなる。


だからなんとしても最高に受かりたい。


それだけじゃない。


最高に受かっていい成績をとれば、

特待生として迎えてくれる。


そしたら家族が少しは楽になる。


今まで迷惑かけてきたからな。


さてここからが本番だ1時間程余裕を持ってでたが。


試験開始まで1時間30分ある。


最高までは片道5キロ程

電車に乗ったら以外とすぐだ。


近くの駅で電車に乗り

西高校前で降りる。


そして開始30分前ぐらいについてゆっくりしておく。


いやそれよりも早くつく予定で。


上手く行けばいいが。


そしたら、出発するか。


軽く早歩きしながら、駅に向かう。


よし順調だ、このまま駅につけば。


そこの道を曲がれば駅に•••。


そうそう上手くいかないようだ。


「よう、ゴブリン!今日こそは退治してやる!」 


道の真ん中に見慣れた顔。


松田克則まつだかつのり


こいつは中学時代、有名な不良だったの

だが、俺に勝手につかかってきて

振り払ったら、勝手に気絶してた。


それからことあるごとに俺に突っかかってくる。


やめてくれと何度も。頼んだんだが•••。


「克則!頼む今日は大事な日なんだ!

やめてくれ!本当に。頼む。」


丁寧に頭を下げる。だが•••。


「わかってたぜ!お前が来ることわよ〜!

お前は毎回俺から逃げやがって。」


そりゃ逃げるだろ。会うたびに

喧嘩売りやがって。


「頼むから今日は•••見逃してくれ!」


横をもうダッシュで抜けようとするが。


「行かせるか!」


後ろから羽交い締めにされる。


こいつも身長が180cmぐらいあり

体格もいい。


簡単には抜かせてくれない。だが•••。


「だから今日はやめてくれと•••

行ってるだろうが!!」


バチン!!!


「ぐわぁ!」


振り払い、ビンタをかましてしまった。


ピクピクして動かない。


やばいこうしている時間はない。


「すまん。先を急ぐから!」


少し時間をロスしたが、

まだ余裕で大丈夫だ。


よし電車にも間に合いそうだ。


「君、大丈夫かい⁉︎どうしたんだ⁉︎」


後ろを振り向くとおまわりさんが

克則を起こそうとしている。


そこに•••。


「あの怖い大きい人と喧嘩していました。」


一部始終を見ていた女の人が

おまわりさんに話す。


怖いわよけいだよ!


「君ちょっといいかな?」


やばい!今捕まったら間に合わん。


「すいみせん。おまわりさん後で

説教でもなんでも受けますんで!」


ダッシュだ!


「こら!待ちなさい!」


「すみません!本当にすみません!」


電車はもうダメだ。待っていたら

捕まる。


おまわりさんから走って逃げる。


「待ちなさい!止まれって言ってるだろう!」


すみません無理です!


バスが来た!ラッキー乗り込もう!


満員かよ!ついてない!


もうこうなったら!


西高校までダッシュだ!!


その前に一旦どっかに隠れよう。


でかい身体ですがどうにか見つかりませんように。



 トイレに隠れたがなんとかやり過ごしたか?


あと50分!


走れば間に合いはするだろう。


息をゼェゼェ言わせながら走る。


疲れてきたが。


もうすぐだ!西高校見えてきた!


残り20分なんとか間に合いそうだ。


「おい、兄ちゃん待てや。」


なんだ?誰だ?今は急いでるんだ。


「何ガン垂れてんだ、おい!」


不良達が溜まっている。


ここはまさか⁉︎


「すみません、垂れてません。

先を急ぎますんで。」


もう時間がない。ここは冷静に。


「待てって言ってるだろうが!

ここは西帝学園にしていがくえんの前だぞ!待てって言ったら待てよ!」


こんな時に失敗した。まさか西帝学園にしていがくえ、通称•最低学園さいていがくえんの前を通ってしまうとは。


「すみません、ちょっと遅刻するんで

やめて下さい。行きますね。」


「うるせぇんだよ。」


ガン!


痛て。腹殴ってきた。


「いっってぇ〜⁉︎こいつなんて身体してんだよ!」


お前が痛いのかよ!

まぁいいとりあえず、逃げろ!


「待てや⁉︎西帝に手出して生きて帰れると

思うなよ!」


一気に10人ぐらいに囲まれた!

手出してきたなそっちだし。


「この化物め!ゴブリンみたいな顔立ちしやがって

。」


それは言わないでくれ。


「こいつ、あれじゃない。ゴブリン!

聞いたことあるよ。中学生のくせにめっちゃでかくて強い不良がいるって。」


強くもないし、不良じゃない!

なんだよ、その噂。


「ほう、お前つぇ〜んだ。俺とタイマンはって

くれや。」


後ろから一人近づいてくる。


「ち、ちわ〜っす宮山みややまさん。」


坊主頭に両耳に青くて丸い大きなピアスをした男が現れた身長は170後半ぐらいだ。


「お前こら、宮山さんはなぁ、今年の

一年祭で2位になった人だ!」


バコ!


「ぐあぁ!」


いきなり、話してた生徒が宮山と言う男に

後ろから蹴られた。


「このクソがぁ!俺がなぁあんな奴に負ける

わけないだろぅ!調子が悪かったんだよ。」


「やめて下さい。お願いします。」


倒れた生徒を蹴り続ける。

これは、ちょっと我慢できない。


「あの〜やめてあげたらどうですか?

死んじゃいますよ。」


「なんだ、じゃあお前が相手してくれるん

だな⁉︎」


ハイキック⁉︎


サッ。


「やめて下さい!」


とっさにしゃがんでよけれた。


「よけんじゃねぇ⁉︎」


ブン!


パンチが腹に飛んでくる。


いた!


「もう、やめて下さいって言ってる

じゃないですか!」


「(こいつまじで身体かてぇ⁉︎)」


あと10分⁉︎まずい⁉︎


「何、余所見よそみしてんだよ!」


今度は腹に蹴りがこようとしたが


ガシ!


「いいかげんにしろ!!!」


バコン!!!


うわぁ!


そのまま壁に投げつけてしまった。


宮本と言う男は動かない。


「宮本さんがやられた!あいつやばい!」


「す、すみませんでした。さ、先を急ぎますんで。」


時間がない!間に合え!


「中学生にやられたなんて、知られれば

西帝学園の面子にかかわる!あいつを行かせるな!」


20人ぐらいに増えた奴らに囲まれる。


「本当にやめてくれ!」


バチン!


「ぐあぁ!」


「行かせてくれ!」


バチン!


「うわ!」


「もう間に合わない!」


ガン!


「うわぁ!」


「ゲェ!」


「だからどけって言ってるだろうがぁ!!」


「うあぁぁぁ化物!」


数人倒した後に残りが逃げだす。


よし!いなくなった!


「間に合え!間に合え!」


キンコーン、カーンコーン•••。


そして最初の場面に戻る。


ちなみに最低学園では

ゴブリン入学前の挨拶参りと語り継がれる。


そう、俺は滑り止めで受けてしまった、

この最低学園に通うことになったのだ。

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