探索者の行方知れず懸命に探し求める。捜索――
僕たちが
二人にとってはゾアルゴ一党など敵ではないと思うが、衆寡敵せずという言葉もある。応援に向かおうとした。
これに空からエルフのソロンディルとドワーフのザスカのペアが援軍に加わる。これならもう安心だろう。
僕はゾアルゴを引き受け、最後は幾分の余裕すら持って屠った。
アフェラス六国王陛下
旧き民、アルノディン
小さき人の、エルとエナ
エルフのソロンディル
ドワーフのザスカ
亜龍、いや赤龍チェル
そして僕。
“探索者”グラースルがいない。
彼がそうそう敵に後れを取るとは思えないが、万が一のこともある。そしてその万が一の場合、敵は手練れや強者といった言葉で済むような相手ではないだろう。
僕たちは数人ずつに分かれて手分けして彼を探すことにした。
岩のごろごろ転がる荒涼とした荒れ地を僕たちは隈なく探し回ったが、手掛かりらしきものは見当たらない。僕たちの間に焦りが広がる。グラースルは僕たちを引き合わせ当代一の戦闘集団に仕立て上げてくれた立役者だ。それに右も左も分からない僕をここまで導いてくれた、ベルエルシヴァールにおける父のような存在でもある。絶対に倒れて欲しくない。そんなことはあってはならない。絶対に。
すると、十数名の“旧き民”たちが現れ捜索に加わってくれた。
ここで僕はようやく
僕は四人の前で大きく口を動かして、「もう少しで還る。今忙しいけど必ず還る」と伝えた。四人も口々に何かを言っているようだが、早口でよくわからない。
でも、こうしているとなんだか向こうの世界にいた時と同じでほっとする。そしてもうすぐ僕はそっちに還れるんだ。そしたらまたみんなで遊びに行こう。一緒に学校に行くことはできないだろうけど、会って一緒に他愛のないおしゃべりで笑いあおう。そんなささやかな日常がどれほど大切なものなのか僕は知りもしなかった。
僕はそんなことを考えながらかつていた世界での日常を懐かしんでいた。
その時
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