第14章 勇者と異世界電脳編
第169話 古の契約 英雄と希望
禁断の箱……かつて神がこの世の災厄を全て封じ込めたツボとも甕(カメ)とも言われ、それは見る者すべてを魅了する魔性の美しさを持ったものとされている。
神はその箱を決して開けることなかれと忠告すると、箱を最初の人に持たせ地上へと送り出した。
美しき箱の中身を知らされていない女は、『こんなにも美しい箱の中にはどんな美しい物が入っているのだろう?』……思いを募らせたある日、ついに好奇心に負け、決して開けるなと言われた神の忠告を破り、箱のフタを開けてしまった。
箱の中に入っていた
自分が犯した罪の重さに涙する女……箱の
「さっきからメソメソと
箱の中から聞こえて来るめんどくさそうな声に、パンドラは耳を傾け話しかける、
「あ……あなたは誰?」
「俺か? 俺の名はエルビス」
「エルビス……予知?」
「そうだ!
「あなたも災厄なの?」
「ああ、数ある最厄の中でとびっきりの最悪とされる
「絶望……あなたは、なんで箱から逃げ出さなかったの?」
「言っただろう? 俺は寝ていたいのだ。お前の泣き声がうるさくて目が覚めた。女、泣くなら他へ行け。いいな? 俺の眠りを妨げるな」
そのまま何も話さなくなるエルビス……箱の傍で女は自らの罪に再び泣き始める。
シクシクと静かに泣き続けること六時間……途中から嗚咽が混じり泣き崩れる。十二時間経った頃には、わんわん泣き始めた! 一向に泣き止む気配のない女に……エルビスはキレた!
「あー! うるさくて寝られん! 女! 泣くなら他に行けと言っただろうが! この場から去れ! シッシッ!」
エルビスの心ない言葉を無視して号泣する女……箱に封じられ動けないエルビスは慟哭に涙する女性の声を無視して再び沈黙を決め込む。
泣き続けること、はや三日! 女は休む事なく三徹目の朝を迎え……さすがにエルビスも呆れ果てた。
「うるさーい! 女! 泣くにも限度があるだろう! 三日三晩泣き続けるとかアホか! 泣き止め! 俺の安眠のため、いい加減泣くのを止めろ!」
「ひっぐ……だって……私のせいで世界に災厄が……うわ〜ん」
ついに子供みたいに泣き始める女……下手したら永遠に泣き続けていそうな女に、さすがのエルビスも折れた。
「分かったから泣き止め! お前は他の災厄を箱の外に解き放ってしまった事はに嘆いているのだろう? ならば俺をこの箱から解き放て! そうすれば、俺がお前の悲しみの原因をなんとかしてやろう」
「えっぐ……ほんとうに……力を貸してくれるの……?」
「ああ、本当だ。お前の泣き声はうるさくて敵わん! 特別にお前に俺の力を貸してやる。だがな……果たしてお前に俺を箱から解き放つ勇気があるかな?」
「……どう言う意味?」
「言っただろう? 俺は災厄の中でも、人にとって最悪な存在だと……俺が解き放てば人の心は絶望できず、叶わぬ期待に胸を膨らませ苦しみの道を辿る事になるのだぞ? お前はさらなる罪を背負う覚悟はあるかな? クックックックッ」
人には酷な選択だった。エルビスはこう言えば女は答えを出せず、尻込みしてこの場から逃げ去るだろうとタカを括ったのだが……。
「いいわ!」
即答した少女が箱を
「……正気か女⁈ 少しは
呆れた声を上げるアルビスに少女は答える。
「え? だってあなたは
「
「そんなことを言われても、私にできるのはこのくらいしか……それに、もしあなたが悪い存在ならわざわざ『罪を背負う覚悟があるかな?』なんて聞かないわ。だから、あなたは善だと思ったの」
「チッ! どうもお前と話していると調子が狂う。まあいい……契約は成され俺の
「それでも人に希望は残ったわ。エルビス、人に希望を与えくれてありがとう!」
「希望だと?」
「ええ! エルビス、あなたは災厄なんかじゃない。あなたの優しさは人の希望……絶望の中でただ一人、人に味方してくれた善なる災厄よ。希望という名の災厄」
「クックックックッ! 善なる災厄? 俺が希望だと? アッハッハッハッハッハッ! 面白い! 最高に楽しい
「私? 私の名はパンドラよ」
「パンドラか……よし、これは契約だ! 俺を楽しませてくれた礼に、世界が絶望に飲み込まれ、希望が
「本当? エルビス、人に味方してくれて本当にありがとう」
「勘違いするなよ?……俺が力を貸した結果、世界はさらなる絶望に晒されるかもしれんからな? それにこれは契約だ! 対価としてパンドラ……お前の名は未来永劫、この世に災厄を解き放った
「構わないわ。それが私の罪なのだから……じゃあ、今から私の名は
「いいだろう! 俺は
「「
それは神話の時代から語り継がれる……禁断の箱を開けた愚かなる女と中に封じられた災厄との契約の物語。
そして長きに渡り人の世に語り継がれた物語は、いつの頃からか真実がねじ曲がり『
…………
「……」
【3……2……1……書き換え終⁈ エラー発生!】
「グッァァァァァッ!」
頭を中をハンマーで思いっきりぶっ叩かれたような衝撃と痛みで、ヒロは目を白黒させながら突然意識を取り戻した。
「痛ッ! な、何が起こった⁈ あ……頭が割れるように……」
うつ伏せに倒れたまま意識を取り戻したヒロは、言葉を喋るだけで頭の中にガンガン響く痛みに、黙って耐えるしかなかった。
【書き換えシーケンスに異常を確認! 対象者のデータスキャン開始します……】
「グッゥゥ……一体なにが? ここは……」
時間が経つにつれ、少しずつ頭の中に響く痛みが治まり、鈍い痛みを伴うがなんとか耐えられる痛みへと変わっていく。
ヒロは鈍痛に耐えながらも、顔を上げ辺りを見回すと……彼の前に、地平線まで何もない真っ黒な空間が広がっていた。
「こ、ここは……サイプロプスの空間?」
そこはかつてヒロに過去を見せ、何度も殺されながらも修行を積んだ空間に酷似していた。
【……スキャン終了。続けて書き換えデータとバックアップとの整合性の比較スタート……】
「なんでこんな所に……僕はたしか憤怒と戦っていて……⁈ 」
痛みで混濁する意識の中で憤怒との戦いの記憶が蘇り、ガバッヒロは立ち上がると、リーシアの得意だった型を見様見真似で構える。
「痛っ! 戦いの最中に意識を飛ばしたのか⁈ 憤怒はどこだ!」
闘気を身にまといながら、周りの気配を探るヒロ……だが、自分以外の気配は全く感じられない。
意識が混濁し、自分の置かれている状況が飲み込めないヒロの頭は混乱していた。
「マズイ! まずは落ち着け!」
ヒロは目をギュッと閉じると、頭の中にあるゲーム機を思い浮かべる。それは
ヒロは心の中で、ブレイブステーション本体にある、ちょこんと丸く可愛らしいリセットボタンを心の中でポチッと押すと……頭の中がクリアーされZONYのロゴが壮大な起動音と共に、心のモニターに映し出されていた。
「ああ……この起動音はやはり心が落ち着きます」
そしておもむろにに、ヒロの手がエアーコントローラーを握り出すと、親指の準備体操を始め精神を統一する。
ZONYのロゴが消え心のモニターが真っ暗になると……画面に星の光が瞬き、画面の上部からインベーダーが突如現れ……下部からはプレイヤーが操作する宇宙船が登場する!
そして画面にはNow Loading の文字が浮かび上がる。
宇宙船に向かって打ち出されインベーダーの無数の攻撃……だが、ヒロは攻撃の軌道と着弾のタイミングを読み切りヒラリと回避すると、攻撃ボタンを押し次々とインベーダーを撃ち落としていく。
「フッフッフッ、やっぱり心を落ち着けるには、ドッヂレーサーの起動画面で遊べるガラクシーが一番ですね!」
ドッヂレーサー……格闘ゲームの金字塔ストリートグラップラーで有名なケムコが発売した3Dレーシングゲームの名作である!
元はアーケードゲームからの移植であり、当時のゲームハードでは3D表現が難しく移植は不可能と言われていたが、3D機能に特化したZONYのブレイブステーションがそれを実現してしまった!
今までのレーシングゲームは、車体重量や横に掛かるG、加速度、摩擦などを地面と触れるタイヤの表現に四苦八苦しながらもリアリティーを追求するゲームがほとんどだったが、ドッヂレーサーはその逆を行くことで名作と言われるようになる。
レーシングカーの挙動は、『タイヤと地面の接地表現の戦い』と言われるくらい足回りの表現が重要で作るのが難しかったのだ。……だがドッヂレーサーの開発陣は、『なら見せなきゃいいじゃん!』の発想で、タイヤを表示せず、タイヤと地面の接地場所をボカせば開発が楽になることに気がついた。
一番難しい足回りの表現を簡略化し、車体全体の挙動表現に力を入れる事で、重量や加速度、サスペンションの表現までもが可能となり、誰でも気軽にドリフト走行を楽しめるゲームへと仕上がった。
このドリフト走行こそ、ドッヂレーサーの醍醐味なのである。グリップ走行と違い、車の向きと進行方向が異なるスライドをしながらのコーナーリングは大迫力で、そのドリフトの爽快感がゲーマーたちを虜にした!
そんなアーケードで人気のゲームを家庭用ゲーム機でできるとしたら……ゲーマーたちはこぞってコンシューマー版ドッヂレーサーを購入したことは言うまではない。
そしてアーケード版の移植としてドッヂレーサーはブレイブステーションのロンチタイトルとして発売されたのだが……コンシューマー版には大きな欠点が存在した。
それはCD-ROMデータの読み込み時間の遅さだった。実はこのドッヂレーサー……3Dゲーム故に膨大なデータの読み込み時間が発生してしまうのだ。
ゲームの起動だけで30秒を必要とし、その間プレイヤーは、ただボケ〜と画面を見ているしかない。
普通なら1秒でも読み込み時間を少なくするようプログラムを見直すものだが……このゲームの開発スタッフ達の考えは、やはり逆に行ってしまう。
長いロード時間を逆手に取って、同社が発売した過去のシューティングゲーム『ガラクシー』をロード中に遊べるようにしたのだ! レーシングゲームを購入したのに、いきなりシューティングゲームが始まるビックリ箱のような演出にプレイヤー達は度肝を抜かれた!
データ読み込みが終わりドッヂレーサーのタイトルが表示されているにもかかわらず、リセットボタンを押しガラクシーを何度も楽しむ猛者まで現れた伝説のレーシングゲーム……それがドッヂレーサーだ!
わずか16秒で画面にいた敵を全て撃墜しヒロの心のモニター画面には、パーフェクトの文字が輝いていた。
「ふ〜、ノーミスクリアーですね。まずまずの調子です。さて、このままリセットボタンを押して2回目と洒落込みたいですが、まずは状況確認ですかね」
心に落ち着きを取り戻したヒロが閉じていた目をゆっくりと開くと……目の前に地平線まで真っ黒な不思議な空間が広がっていた。
「やはりここはサイプロプスと修行したあの不思議な空間? するとあのスッポンポンも⁈ オイ! いるのかサイプロプス!」
声を上げ辺りをキョロキョロと見回すがそれらしい姿は見えない。
「ここはサイプロプスといた空間じゃないのか?【エラー箇所を発見……修復をスタートします】痛っ!」
辺りを見回していたヒロの頭中にシステム音声が響くと、頭の中をハンマーで殴られたような痛みに見舞われ顔をしかめる。
「さっきから何だ? エラー? 修復スタート? 一体……何が起こっているんだ? そもそも僕は憤怒と戦っていたはず……記憶が飛んでる? たしか僕は憤怒の触手に捕まって」
ヒロが記憶の中から少しずつ順番に思い出していく。
「そうだ、確かあの時、リーシアも触手に囚われて……憤怒の隙をついてムラクさんに……あいつのハルバードを投げて……」
ヒロの顔が青ざめ声が震えていた。心が思い出すのを拒絶するかのごとく、記憶が思い出し
「目覚めたムラクさんが……リーシアの……拘束を切り裂いて……ウッ」
ヒロは気分が悪くなりその場でしゃがみ込み……荒い息を繰り返しながらその先を思い出す。
「はあ、はあ、それから……ムラクさんが憤怒に隙を作り……はあ、はあ、はあ、はあ……憤怒のリーシアに攻撃をして……憤怒の攻撃が先にリーシアに……はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ」
滝のように汗を流すヒロ……呼吸は荒く手足が震えていた。
「そうだ……憤怒の攻撃が先にリーシアに当たって……はあ、はあ、はあ、はあ、アイツがリーシアが死んでると嘘を言って……はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、僕に向かって何かを投げて……【エラー! 修復はできませんでした。続けてバックアップからの復元を実行します。復元スタート】グァァァァァッ!」
再びヒロの頭の中にシステム音声が響き、死んだ方がマシだと思える激痛が走った。
あまりの痛みにヒロは、痛みから逃れるため、頭を地面に激しく打ち付けてうずくまる。
「はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、そうだ。憤怒は僕に何かを投げつけて……それを見た僕は……僕は……何を見た? 思い出せ⁈ 僕は何を見た!」
なぜか記憶の中から鮮明に思い出せない投げられた
そして何十回目かの再生の後……ついに投げられた
「はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、あはあ、あはあ、ああ、あああ、ああああ! あああぁぁぁぁ⁈ ゲホッ! ウェェェ……」
認めたくない事実をヒロが否定しようとするが、体がそれを許さない。投げられた
【エラー! 復元に失敗しました。緊急措置のため、メインシステムと対象者の魂を接続……完了。マスターデータのダウンロードならびに復元をスタート】
「グァァァァァッ! 嘘だ! 嘘だ! 嘘だ! リーシアが死ぬわけない! そうだ! あれは憤怒の策だ! 僕を苦しめて殺すための策だ! 思い出せあの時の事を! 集中しろ! どんな些細な事でもいい! 思い出せ! リーシアの死を否定する
ヒロが何度もリーシアの投げ入れられたシーンを思い出し、そのたびにリーシアの死顔を見ては吐く……いくら彼女の死を否定しようとしても肯定しか答えはでなかった。
「なんでだ……なんで答えが変わらない……どうして変わらない……答えが見つからない……リーシア……ごめよ……リーシア……グゥッ……ウゥ」
何万回繰り返しても、リーシアの死を否定することはできず……ヒロはただ頭を垂れて涙を流していた。
それは不甲斐ない自分への涙、助けられなかったリーシアに対する悲しみの涙、別れの涙……生まれて初めて経験する好きな人を失った涙……いろんな思いのこもった涙を流し続けた……悲しみに嗚咽を漏らすヒロ……。
どれくらいの時が経っただろうか? すでに時間感覚は麻痺し、もう自分が一分泣いていたの数日泣いていたのか、分からなくなるほど曖昧になった時間感覚の中で、ヒロは目の前にふと何者かが立つ気配に気がついた。
「まったく! 大の男がメソメソ、メソメソと
聞き覚えがない声が聞こえてくる……その声にヒロが反応し、ゆっくりと顔を上げると……目の前にカラスが
「えっ? か、カラス? 喋ってる?」
「ふん! お前には俺がそう見えるのか? まあこの世界では、形なんか何の意味も持たんからなどうでもいい。それよりもだ! 俺の睡眠の邪魔をするならどっか他に行け シッシッ!」
白と黒の羽が、半々に入り混じったマダラ模様のカラスがそう答える翼を器用に動かし、ヒロにこの場から去るように促すと、ドテッと地べたに寝転がり目を閉じる。
「あ……あなたは一体? それにここは……」
「話かけるな! 俺は眠いんだ! たまたま
その言葉に、ヒロは涙をグイッと腕で拭き立ち上がると……喋るカラスを観察する。
異世界に来て驚くことは多かったが、目の前で寝入るカラスは明らかに普通ではなかった……涅槃のポーズで横向きに寝入るカラス……お尻が痒いのか、翼を手のように扱いお尻をボリボリ掻き始める。その姿は休みの日にテレビを見ながら気怠そうにお尻をポリポリする仕事に疲れた親父みたいだった。
「あの、S領域って……?」
「話し掛けるなと言っただろうが!」
カラスが面倒くさそうに顔を向け、ヒロを睨む。
「ん? ……なんで坊やの思念が、お前にこびり付いているんだ?」
「坊や?」
「ああ、お前たち人で言うなら……憤怒の坊やか?」
「憤怒を知っているのですか⁉︎」
「ん〜、ああ、ビビりのマザコンだろ? 知ってるも何も……ありゃ俺たち兄弟の中では一番下の末っ子で、俺がいつも面倒を見させられていた。寝ションベン垂れて、いつも泣いてやがったな……」
「きょ、兄弟? あなたと憤怒がですか?」
「まあ厳密に言うと少し違うがな。お前たち人で言う兄弟みたいな関係だと思えばいい。それより俺の質問に答えろ。お前は坊やと会ったことがあるのか?」
カラスの質問にヒロは答えを躊躇する。仮にカラスと憤怒が本当に兄弟とするならば……このカラスは確実にヒロの敵となる。ヒロは回答を慎重に考えて答える必要が出てきた。
「はい……」
「ほう、あの坊やがね……相変わらず滅べ、滅べ! 人は滅び去れ! とか言っているのか?」
「言ってました」
「うわ〜、マジかよ! アイツまだアレ使っているのか……成長しね〜な〜」
「成長?」
「いや、アイツビビりでな、戦う相手に飲まれないように、俺ら兄弟が考えた口上を言いまくって、ビビりを隠せって教えてやったんだが……まだ、その口上使ってるとはいうことは……いまだにビビりは治らんようだな」
「あ、あなたは一体……誰なんですか?」
「ん〜、俺か? 仕方ねえ、坊やのことが聞けた事だし、特別に教えてやる!」
するとカラスはピョンと飛び上がると、ドスンと重い地響きを立て地面に降り立つ!
ヒロの目の前に体長2メートル近い白黒マダラ模様の喋るカラスが立っていた。
「俺様の名は
〈
【エラー! 復元に失敗! 深刻な書き込みエラーが発生しました】
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