第2話 希望
「またお客さんが来た。どうせ僕何か読まずに他の本達を見て帰るんだろう。」
しかしあの少年はサンプル本に近づいた。
「これ面白い!店員さん!これいくら?!」
店員さんが答える
「これね、サンプル本でここには売ってないんだ」
更に少年が店員さんに問う
「そうかー、作者さんは誰なの?」
店員さんが答える
「これはねリパーさんって言うドイツ出身の作者さん。まあ、この前行方不明になったけど....」
少年が更に問う
「行方不明になった場所って何処?」
店員さんが答える
「うーん、知らないなー、取り敢えずウィキペディアで詳細が有るからそこで探すと良い」
少年が更に答える
「有難う店員さん!用はWKRKS(ウィキれカス)だね!」
店員さんが困惑する
「えぇ....(困惑)」
「へー、僕を読むお客さんも居るんだ...、あの頃(リパーさんが本を書いてた頃)を思い出すなぁ...」
リパーが独り言を言いながら本を書いている様子
「はぁ....もう俺何て生きる価値すら無いんだ....遺書として私は価値すらも無い本ってタイトルでベルリンの何処かの本屋でサンプル本として置こうかな....」
「リパーさん見たいな人も居るんだな....てっきり読まないまま処分する人間しか居ない世界だと思ってた.....
少しだけ生きる希望と意味をもう一度再認識したかも....」
安心そうな表情で本はそう言った。
一冊の価値の無いただの本 Riper Charol @The_Riper
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