第12話デート? 1

 日が過ぎて週末になった。


 今日はバイトが入ってない。それに今日は遠山さんも来ないと思う。たぶん。


 だから、土日は自由になる。なので、今のうちにやりたいことをやっておかないと。


 まずは、今の今まで買えなかった本を買って、そのあとに昼ご飯を食べて帰って、それからテレビ見たりと。


 これこそが夏休みって感じがするな。この週はなんだかんだおかしかったしな。


 真白を拾ったり、遠山さんが家で料理をつっくてたり。来週もたぶくるんだろうな。


 だからこそ、この土日を有意義に過ごさないと。


 まずは真白に朝と昼のエサを置いておかないと。でもこいつ飼い主になつかないで、遠山さんの方にしかなつかない。


 遠山さんが美少女だからなのか、真白が女好きなのか、それとも僕が嫌われているからなのか。


 全く今まで遠山さんがエサをやってたからかな。


 よし。これでなんの心配も無く出かけていけるな。




 デパートの中の本屋に来たけど、結構新刊があるな。全部買って行きたいけど、お金が足りないんだよな。


 親から貰ったのを使えば買えるんだけど、あんまり使いたくないんだよな。できるだけ、自分で稼いだお金だけで行きたいし。


 「あれ? 篠原君だよね」


 ここは我慢して2~3冊にしておいて、お金が入ったらまた来ようかな。


 「おーい。篠原君無視しないで〜」


 「ほえっ?」


 「やっと気づいた」


 なんでこんな所に?


 「なんでこんな所に? って顔してるね。篠原君と同じで本を買いに来たんだよ」


 「遠山さんもこういうの読むんだ。それでなんの本を買いに来たの?」


 「えぇーと、わかんない」


 わかんない? 本屋に来て新しくでた新刊でも買いに来たのかな。


 「そもそも、私ここのコーナー来るの初めてなんだよね」


 「そうなんだ」


 なら、それこそ何しに来たんだ? 


 「初めてならなんでここに来ようと思ったの?」


 「あぁ、それはね。篠原君の家にもこんな本あったよね。それで、リビングに置いてあった本読んだらハマっちゃって、だから買いに来たんだけど、肝心の題名がわかんないんだよね」


 そういう事か。なら、僕から借りれば良くないかな。そうすれば、お金もかからないし。


 「借りようもとは思わないの?」


 「さすがに、篠原君にはいろいろ迷惑かけてるから」


 「それくらいなら迷惑にならないから貸すてあげるよ」


 「いいの? なら、この後に借りに行ってもいいかな?」


 この後か。


 「僕は昼ご飯食べてから帰るから、それまで待っててくれるなら」


 「それなら、一緒に行こう」


 一緒に行く?

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