第6話私
あぁーあ、篠原君寝ちゃったな。せっかく、真白と一緒に遊ぼうと思ったのに。
けど、多分私のせいで寝不足になったんだから、我慢しないと。そういえば、今日来る時間、教えてなかったから、早起きして待っててくれたんだろうな。
だけど、他人が家にいるのに、寝に行くのは、ちょっと不用心だと思う。私が、なにか取ったりしたらとか、考えないのかな?
まぁ、それなりに、私のことを信用してくれてるってことで、いいんだよね。このまま行けば、友達になってくれるかな?
私は、小中高と男の友達がいなかった。もちろん、話したりする子はいるけど、親しい友達は、いなかった。
近寄ってくる男子は、みんな下心丸出しだ。男子は、上手く隠してるように、思ってるかもしれない。
けど、女子はそういうのに、敏感だからすぐに気づいてしまう。そして、下心丸出しのまま、告白してくる。
自慢じゃないけど、告白は、何十回とされている。
けど、みんな一目惚れだとか、綺麗だから、勉強できるからとか、皆がみんな外見しか見ていない。
それがわかってからは、告白されても、なんにも感じなくなった。それどころか、嫌気が刺してきた。男子は、みんなこんなんなのかと。
中には、普通の子もいるとは思う。けど、そんな子にあったことなんてない。
小中と、顔見知りの子が多かったせいか、自分は大丈夫だとか思って、告白されることが増えた。
その中に、名前も知らないのに、告白してるく子もいた。
もちろん、告白は全部断った。そして、来たのが、女子によるいじめ。だから、高校は遠い所を選んだ。
誰も知らない、私のことも知らないところなら、上手く行くんじゃないかと思って。けど、何も変わらなかった。
男子は、告白。女子は、嫉妬だったり。勉強と運動を頑張れば、天才だから当たり前とか、言われるようになった。
終業式の日は、女子に誘われて、カラオケ行ったけど、途中から違う高校の男子が来て合コンみたいな感じになった。
その時知ったのは、私を餌にして、男子を釣っていたことだ。その事を聞いて、すぐにお金を置いて帰った。
その時にあったのが、篠原君だった。
最初は、子猫が捨てられてて、気づかなかったけど、話しかけられる直前に気が付いた。
その時は、同じ高校の人だとわかって、ここら辺に家がある事を知られて、最悪だと思った。
だけど、篠原君も言葉に出てなかったけど、顔は「うわっ、まじかよ」みたいな感じだった。
初めて、そんな顔をされたので、ちょっとだけ驚いた。どうせこの子もそうなんだろうな、と思ってたけど、猫を引き取ってそのまま帰っていった。
初めて、何も言わずに、帰っていった。だから、気になった。篠原君なら、外見じゃなくて、中身を見てくれるんじゃないかって。友達になれるんじやないかって。
けど、女友達ならいるし、どうすれば友達になるかは、分かる。けど、男友達は初めてだから、色々話してみたり、家に行ってみたりした。
だから、今日、ある程度信用してくれてるって、思えたら嬉しくなった。だから、なにかお礼がしたい。家にも上がらせてもらってるし。
「なにか、ないかなー?」
あれ、そういえば、篠原君ってご飯弁当だったよね。
「なら、昼ご飯でも作ってあげよっかな。」
昼ご飯作ったら、篠原君、喜んでくれるかな? 喜んででくれると、嬉しいな。
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