善意と悪意、自分と他人、恋愛と失恋、しっかりとこの辺が描かれている作品だと思った。彼のように底抜けの善人もいれば、救いようのない悪人もいる。そんな世の中を彼と彼女は手を取り合って今日も生きていくのでしょう。
心が折れちゃった高校生。ふとしたことがきっかけで、立ち直り、友達→恋人関係になって行く。越えるようで越えない一線が、青春してます。完結してますけど、できれば後日談(例えば5年後くらい?)的な話も読みたいなぁ。
最初は辛い境遇にあるヒロインとその苦境の一端に触れ、彼女のために色々と頑張る主人公。読んでいると主人公と過ごすうちに出てくる本来の彼女の魅力的な姿に惚れてしまいました。主人公やヒロインだけでなく、その友人や家族、ヒロインのアイドル時代のマネージャーなど周りのキャラクターも魅力的です。
少しずつ関係が近づくのが読んでいて微笑ましいです。傾向として、わかりやすさ重視な作品がランキングを埋めてしまいがちでヒロインが最初から主人公を気にかけてるパターンを良く見ますがフラットな関係の変動をしっかり書いてくれるこの作品は着地点がはっきりしているタイトルながら過程をしっかり楽しめる良い作品だと思います。