第9話
救急室からセリアが現れた。
疲れた身振りながら、落ち着いた
「安静状態に入りました。」
と、
『ありがとうございます、セリアさん‼ よ…良かったです…‼』
もう、他の言葉など無いと言わんばかりに、大きく喜ぶ
「野郎、勝手にくたばるのだけは、何とか
「もう、素直じゃないなケビンは。ロクスリー君が無事で嬉しいなら、
と、核心を突いてユリンが話すが、
「違うっての! 勝手にくたばられちゃ寝覚め悪りぃからだよ!」
尚も、典型的で分かり易いツンデレ具合を見せるケビン。
「ケビンのツンデレ具合、きっと、世の、お姉様方に、ご飯3杯や5杯どころか、10杯くらいの熱狂的な人気になるよ!」
自信たっぷりに、そう、笑顔で、のたまうユリン。
「いらねぇっての! そんなの!」
テメェみたいなのばっかりに好かれてたまるかと、ユリンの近くから
そのユリンとケビンを尻目に、
「でも、ロクスリー君が無事で
ロクスリーの無事に、心底ホッとしたと言わんばかりの大きな安堵を見せるミケ。
そこに、艦の修繕作業を任せていたマカロニが顔を出す。
「ふぅ…。相変わらず、完全に修理するには部品が足りませんが、部品が無くても
そのマカロニに、
「おお! 助かるで、マカロニ!」
大喜びで、ミケが声を掛ける。
「と言っても、エンジン系の部品が、丸で足りず、非常用エンジンすら動かず、航行不能です。戦闘は、まず無理ですね。」
口調は、先ほどの明るい口調のままだが、少し表情が
「部品が無い中で、ここまで
リッドの、その言葉に、
「セリア! 手術が終わって
バーダックの、その指示に、
「了解です! 艦長!」
ミケたちと急ぎブリッジに向かうセリア。
ブリッジに上がり、早速、レーダーをチェックし出すが…。
「今のところ、特に反応は…。…うん? こ…これは!? リーダー! ラフィンスカルと思われる部隊の反応! 北東に8機ほど、ゲズが現れました!」
今、調べたばかりの割に、詳しく調べ上げて報告するセリア。
その報告に、
「来たか‼」
バーダックだけでなく、トロイメンカッツェ各自が、戦闘態勢に入る。
パイロットメンバー全員で
「クッ…。ケビン! 頼む! で、
まずは、ケビンに指示を出すミケ!
「了解だぜ、
指示を聞く前から出撃する気マンマンだったらしく、すぐさま出撃が完了する!
「出たな、ラーゼンレーヴェ!」
ゲズたちが、ラーゼンレーヴェに気付く。
「オマエはオレたちが、撃墜させて貰うぜ! へへへ!」
しかし、8機のゲズが
なのに、このラーゼンレーヴェを
「アン⁉
右腰から
「舐めやがって! 行くぞ! オマエら!」
余裕の動きのケビンに、一気に、8機全機一斉に、挑み掛かるラフィンスカルたち!
「良し! せめて、そのくらいは来て貰うぜ! 行くぜ! アリーエルスラスター!」
まず、アリーエルスラスターで、加速し、その加速の中で、ミサイルポッドの弾幕を張り、その弾幕の中から、左腕のレーザーガトリング砲で、
返す刀と言わんばかりに、新たなゲズに、
「ヒッ⁉ ヒッー⁉ こ…この動きが、アリーエルスラスターか⁉」
残ったゲズたちが、ほうほうのていで逃げ始めるが!
「逃げれると思うなよ、ザコ共! こうなったら、
確実に、自機1機だろうと、
「まあ、あっちはアイツに任せりゃ何とかなんだろ! セリア! 他にラフィンスカルの奴らは、こっちに向かってないか⁉」
そこはケビンに任せた!という風のバーダックが、セリアに他の箇所のラフィンスカルの状況を聞く!
「今のところ、レーダーに反応は……うん⁉ これは⁉ 艦長! リーダー! レーダーに反応アリ! 艦の南の方から、4機ほど、ゲズが来てます!」
急ぎ、レーダーの反応の報告をし、4機のゲズの進入の報告を
「ゲズで4機のみ…。しかし、相手は、あのスナッチャーザインの部隊…! どうする、ミケ⁉」
いくらゲズ4機のみとはいえ、スナッチャーザインのラフィンスカルの部隊を
しかし、あまり味方部隊を戦局序盤から大っぴらに使うワケにもいかない!
そんな事をして、戦局中後半で、味方部隊の人員が、まるで足りない中で、各所で、多量の敵に一度に挑まれる事になれば、まず、こちらの戦力が足りなくなる恐れがある!
「ユリン! エンジェルシード! 4機の敵を
「おっまかせー! よーし! ユリン=エメラルド! 今日は、ロクスリー君の
「こ…こんなにバズーカをぶつけて無傷⁉」
「その上、砲撃戦で、こっちがボコられてる⁉」
「あれが、エンジェルシードか⁉」
残ったゲズたちから、悲鳴の声が上がる!
「南も、ユリンだけで
南のユリンの活躍に、そこはユリンに任せ、他からの敵の進撃が無いか聞くバーダック。
「南東に新たな部隊! ゲズとジーナの部隊です! ザイン機とシュメル機の反応は、まだありません!」
ザインとシュメルが
「できれば温存しておきたかったけど、しゃあない! マカロニ! 南東の敵部隊を
ザインとシュメルなしで、ゲズとジーナだけの部隊!
油断は
「了解です! ザインたちは、まだ出てませんが、任されました! ロクスリー君の
出撃し、敵部隊から2キロほど離れた場所で、背部から右肩にマウントして、遠距離用大型レーザーキャノンを
「な…何て砲撃だ⁉」
「キロ単位の距離から届かせて来る砲撃だと⁉」
遠距離用大型レーザーキャノンの一方的なレンジに悲鳴を上げるゲズやジーナのパイロットたち!
「リーダー! シュメルは、まだですが、北西にザインのブッサルト率いるラフィンスカルの本隊が出現!」
急ぎ伝えた、そのセリアの報告に、
「シュメルは、まだやけど、ザインを自由にするのは危険や! …こんな時…ロクスリー君が
シュメルは、まだでも、ザインをまず
「来てやったぜ! アヴァドン!」
本隊の後部側に
「ザイン!」
トライバレルを抜き、
「ロクスリー君の
多大なレーザーマガジンの残存
「アリーエルスラスター! 行くぜ、オサフネ!」
超加速で、
「まるでギシアン成分ないけど! 今日は、徹底的に
相手のバズーカの砲撃を、そのスーパー重装甲ボディーで受け切り、お返しと言わんばかりに、
「おやおや、遠距離用大型レーザーキャノンを嫌って、急ぎ、
左手でレーザーランチャーを支え、右手でグリップを握り、急ぎ
「
「単細胞なんだよ、テメェら! 野郎共! 今だ!」
そのザインの掛け声を合図に!
「な…⁉ 増援⁉」
アリーエルスラスターとオサフネの併用で、一気に敵を
「弾薬も
とにかく、アリーエルスラスターを切り、オサフネを鞘に戻す!
「突撃小僧のラーゼンレーヴェは、強襲型で燃費が悪ぃ! 連戦は、できんよな⁉」
ニヤリ、という音がしそうなほど、ねめつける
「待ってて、ケビン! ユリンちゃんが、今、補給に…って! ユリンちゃんの方にも、いっぱい来た⁉」
南のゲズたちを
「ちょッ⁉ な…なにこれ⁉
ゲズを、
それらに
しかも、こっちの攻撃は、丸で効いてない⁉
「小娘のエンジェルシードは、装甲はバカみてぇに堅てぇが、武装が貧弱で決定力に欠ける! こっちも、重装型の
その上!
「増援⁉ ゲズアサルト⁉」
フェストゥングの相手にしていたゲズとジーナの混成部隊の後ろから、ゲズを燃費度外視で武装と装甲と機動性の全ての性能を上げた強襲型の
「しかも、ただのゲズアサルトじゃねぇ! レーザーソードや、レーザーガトリング、パルスレーザー砲などのレーザー兵器を搭載しない代わりに…ッ‼」
ザインが眼力を強める中!
「前面のゲズやジーナを
味方を
「ですが…ッ‼」
フェストゥングが遠距離用大型レーザーキャノン
「レーザーシールド装備ッ⁉」
ゲズアサルトが
「レーザーシールド装備で、敵陣への突撃も楽勝ッ‼」
フェストゥングから300メートルの地点に到達し!
そこで足を止め!
大型バズーカを
だが、重装甲
「クッ…! まさか、その位置から来るとは…⁉」
何故か、フェストゥングの反撃が全く行われず…ッ⁉
「アアァァァ…ッ⁉」
相手の砲撃を全弾モロに受け続けるだけで、どうにもならない…ッ⁉
「その上、砲撃小僧のフェストゥングは、武装が遠距離用にカスタマイズされていて、砲撃用に
「し…しかも…
ゲズアサルトに気を取らていた隙に、さっきのゲズやジーナたちまで、フェストゥングから300メートルの位置に合流し、その位置から実弾攻撃を
「それに、どれだけ
眼力を強めるザイン!
「ゲ…ゲズアサルトが…ッ⁉」
ゲズやジーナ達からの砲撃に、防戦のままのフェストゥングにゲズアサルトが
「死角から
アンカーをモロに食らうフェストゥングを尻目に、ギロリ、と、ザインが睨みつけるッ!
「ケビン! ユリン! マカロニ! クッ…! こっちを
全体を一気に
奥に
その会心の射撃を!
「レーザーラウンドバックラー!」
見慣れない
「なッ⁉ トライバレルの一撃を
「アヴァドン! オマエのタイニーダンサーは、機動、攻撃、共に優れた
「クッ…なら、チャージレーザーで‼」
ミケのタイニーダンサーが
「いくらチャージしようが!」
さっきの
「
「そのジーナシールドナーは、武装は、丸っきり何も無しだがなぁ! 代わりに、徹底して
ギラ付いた目でミケを睨みつつ、
「その上、パイロットも、選びに選んだ、シールドガードの得意な玄人で、攻撃行動は、からっきしだが、
そう言ってから舌なめずりをし、
「良し! 野郎共! アヴァドンに向けてミサイル一斉射撃!
部下たちに指示を送るザイン!
タイニーダンサーへの、その
「クッ…
「ああぁぁぁッ⁉」
その
「斬!」
下方から1機のザヌスが現れ、白いレーザーセイバーを
「な…なんだ⁉」
「誰だ、テメェ⁉」
ザインの部下たちが、口々に
「
ザヌス……いや…ウンターザーゲン……そのパイロットがオープンチャンネルで答える!
オープンチャンネルに映る、その上下白一色で、ポニーテールの長い白髪のその姿は!
「レナスの兄ちゃん‼」
白の魔剣士レナス=アラインその人!
「あちらのお嬢様も大変な中ではありますが、こちらのお嬢様が、余りにも大変でしたので、急ぎ、駆け付けさせて頂きました。」
ユリンも大変だが、ミケが余りにも危なかったから、急いで助けたとのレナスと、
「ホンマ、助かったで、レナスの兄ちゃん!」
駆け付けてくれた、頼もし過ぎる味方に、大喜びのミケ!
「出たな!
「了解だ、ボス!」
「へへ…そういう事なら、アヴァドンを
ザインの部下たちが、タイニーダンサーに向けて、ミサイルを
「て…
そこに、ウンターザーゲンが、レーザーシールドじゃない普通の
「クッ…
自身を
「オマエら、
ザインのその言葉と共に!
ソルファージュの東500メートル先に、
「シュメル…!」
静かな怒りに燃えるミケ!
「テメェ…! よくもまた顔見せやがったな!」
自分たちの前に、良くも現れたと、ケビンが、大きく怒りを燃やし!
「いくらネコやらせるのに最適な顔と姿してても! ここまでの酷さが、
ユリンですら、大きく怒りを燃やし!
「ユリンの発言は、ともかく、怒りは、ユリンもボクも
マカロニも、大きな怒りを燃やす!
「
シュメルのグラオザームリヒターが、背部から右肩に、アクセラレートレーザーキャノンをジョイントする!
「艦の東、500メートルから、グラオザームリヒター! アクセラレートレーザーキャノン! 砲撃の構えです!」
急ぎ、報告を行うセリア!
「クッ…!」
「あぁぁぁぁぁぁ…ッ⁉」
大きく、悲鳴の
「最悪野郎が! 好き
「クッ…! ユリンちゃんが身動き取れないから…ッ! この場が何とかなるなら! いっそ! ザインがネコで! シュメルがタチってパターンで! 徹底的にギシアンさせるのに! こ…このままじゃ…ッ⁉」
ユリンですら、大きく
「こ…このままでは、ボクたちの
マカロニも、
「クッ…
レナスすら、
「あぁぁ…ッ⁉ ウチらの…ウチらのソルファージュが…ッ⁉」
大きく悲鳴と、
「へへへ…! 何もできず、ただ
「OK! クライアント! さあ、トロイメンカッツェ共! オレの完璧な経歴を汚した
グラオザームリヒターの背部から右肩にジョイントしたアクセラレートレーザーキャノンが、ソルファージュの機関部目掛けて射出される!
「あぁぁぁ…ッ⁉」
戦慄にミケが
「させるかッ‼」
射出され、機関部に
1機の
レーザーが太過ぎた
それを行った…その機体は……シュタイガーンバオアー…ッ⁉
「な…なんだと⁉」
いきなりのシュタイガーンバオアーの出現に、
「だ…誰だってんだ⁉」
ザインも、突然のイレギュラーに
「シュタイガーンバオアーだと⁉」
現れたのがシュタイガーンバオアーな事に、ケビンも
「まさか、乗っているのは⁉」
そのマカロニの声に!
「ハイ! シュタイガーンバオアーは! ロック=ロクスリーで、出撃しました!」
シュタイガーンバオアーみたいな難しい機体を、ちゃんと扱えた嬉しさに、全力で答えるオイラ!
シュタイガーンバオアーは、出撃直前に
グラオザームリヒターのアクセラレートレーザーキャノンを
「もう動いて大丈夫なんか、ロクスリー君⁉」
ミケさんが、
「身体の方は、セリアさんのお
セリアさんの
「ちょッ⁉ 何で、よりによって、その機体なのよ⁉」
何故、それなのと、大きく
「それは、ボクたちはおろか、ミケさんですら扱えなかった機体ですよ⁉」
自分たちどころか、ミケさんでも扱えなかった機体なんですよと、大きく疑問の声を上げるマカロニさんと、
「ド下手のオマエに、ちゃんと扱えんのかよ⁉」
一番の疑問点だろう、確信の疑問点を聞いて来るケビンさん!
「ひどいッスよ! ポートティリアで
散々に言われながらも、経緯を説明するオイラに、
「良い! 良いんや! 今、ソルファージュを守れるのは、君しかいいひん! だから、ロクスリー君…! ソルファージュを…頼んだで!」
ソルファージュを任せるとの、信頼の言葉をミケさんが、掛けてくれる!
「ハイ! オイラで、どこまで
そう答え、右腰からレーザーライフルを抜くオイラに、
「オレを
すかさず、ミサイルを射出して来るシュメル!
「ッ…!
何とかガードしようとするが、操縦が追いつかず、そこら中に
「クッ…! ゥゥゥ…!」
全身、
けど! オイラの腕で、どこまで行ける⁉
と、そこで…ッ!
『マスター。シュタイガーンバオアー内に、
急に、
「良く分かんないけど、何でも良いから、早くしてくれ!」
とにかく、何でも良いから、早くさせる!
「フン! アクセラレートレーザーキャノンを
そう
「クライアント! コイツもトロイメンカッツェの
オイラへの余りの怒りに、目を血走らせながらザインさんに
「へ……仕方ねぇ! その代わり、ホントに依頼料はナシだぜ?」
ザインさんがGOサインを出すと同時に、
「OK、クライアント! さぁ! 踊れ! クズが!」
怒りを
その怒りの
「あれ…⁉ 何だ…ッ⁉」
な…何だ……ッ⁉
シュメルの攻撃の……
「な…何だ、一体⁉ あのクズが、オレのミサイルやライフルを
カスリながらでも自分の攻撃が、オイラに
「み…見えるぞ…ッ⁉」
な…何なんだ…ッ⁉
脳裏に……何か…シュメルの攻撃の
まるで…
「
カスリながらだが、オイラが、
だけど、ミサイルや、他の箇所のレーザーは、相変わらず、機体にカスッているっていう、超プレッシャーのオイラっていう!
『マスター。
その
「今、そんな良く分かんない事に構ってる余裕ないから!」
今は、そんな事より、とにかく、何とか、オイラで、今の状態を打破しないと!
そう考えた瞬間に、
「何これッ⁉」
そ…操縦しなくても……お……オイラの思った通りに動いてるッ⁉
何か、脳波がどうとか
…とかだったらカッコイイのに‼
オイラの考えた通りに動いてくれる!
オイラの考えた通りに動いてくれるんだけど‼
オイラの考えた通りの動きってのがダメっぽくて、さっきまでの
「アァァ……ッ⁉」
動き過ぎて振り返った瞬間、胴体部に、モロにミサイルを浴びる…ッ⁉
ぎゃ…逆に……
「さっきのは、やはりマグレか! その程度の動きしかできないなど、
シュメルが、
が、オイラ、相手の動きは、今でも、何故か見える…んだけど…、さっきまでのコントローラーでのオイラ用の動きから、考えただけで考えたままに動く今の動きに慣れず、逆にミサイルに
「ミサイルの
さっきの
「その機体は、トラップを仕掛けた時に、どういう機体か多少調べたが、脳波フィードバック操縦プログラムや、未来演算によるパイロット補助プログラム、攻防に長けた過去の伝説的なパイロットたちの操縦思考を搭乗者にフィードバックし補助するプログラムなどの複数の高性能プログラムを複合したという
ミサイルを
「クゥ……ッ‼ 動き過ぎて…ッ⁉」
動き過ぎて逆に
「その結果、搭乗パイロット能力を上げるどころか、逆に下げるクズプログラムになった!」
「見えるのに…ッ⁉ 見えるのにィ……ッ⁉ アァァ……ッ⁉」
バルカンの
「その上、機体の製作当時に、パイロットが本当にエースパイロット並みになったかを
シュタイガーンバオアーの目の前まで
「クァァ…ッ⁉」
もろに食らい、
そこに
「そんなクズ機体のシュタイガーンバオアーに、クズパイロットのオマエが乗って、オレに勝てるはずが無いだろうが! マイナスにマイナスを足してもマイナスなんだよッ‼」
蹴り飛ばし、距離を離したオイラのシュタイガーンバオアーに、
「アァ…アァァ……ッ⁉」
何とか、
ミサイルの連弾で、全身が、もう、ボロボロに
「
「うちは信じる! ロクスリー君を!」
背部から右肩に、キャノンをジョイントさせ、いちいち
「
シュメルが、トドメとばかりに、アクセラレートレーザーキャノンを
『
その
アクセラレートレーザーキャノンのレーザーに、
「クッ…マグレが!」
そのシュメルのライフルを
「な…なに!?」
いや、オイラも
何か、シュメルの動きが、さっきまでの、相手の攻撃の
『見える』のだけでも凄いのに、
『も…もっと見える……ッ⁉』
しかも、
自分でも
「ば…バカな⁉」
腹部を
そこに、
「何だか…何だか分からないけど!」
ダッシュで
「今のオイラは…! オマエに勝てる…ッ!」
胸にヒザ蹴りを入れ!
回し蹴りで
「す…スゴイ…!」
リッドさんが、
「何アレ⁉ いつも通りネコの話し振りなのに、ロクスリー君、行動がタチの行動で、あの、ザ・パーフェクトのシュメルを完全に圧倒して受けさせてるよ!」
相変わらずの謎の言葉を羅列させつつ、ユリンさんが、
「マジで、あのロクスリーが⁉」
ケビンさんが、
「
いつもの
「リーダーだってあそこまでは動けませんよ⁉」
ミケさんと比べてもスゴイと、
「やっぱ、アイツ、何かあんじゃねぇか⁉」
オイラに、何か、特殊な何かがあるんじゃないかと言い出すバーダック艦長。
『本当に素晴らしいです、マスター‼』
と、大いに喜び、オイラへの
「あのクズ野郎が、この動きをしてるってのか⁉ ど…どうなってやがる⁉」
あのロクスリーが、この動きをするのかと、理解が追い付かないザインさん!
「ロクスリー君…君は一体…⁉」
何者なんだと、
「ロクスリー君! やっぱり君は…!」
その最中ッ!
レーザーライフルを
「へへへ…!
アリーエルスラスター
そこで、エンジェルシードが、
右側のゲズアーマードの頭部に、バレットを
「へっへ~ん!
後ろのゲズアーマードにもレーザーを
ジェネレーターが死に、一方的にバズーカやミサイルの攻撃を受け、ボッコボコにされていたフェストゥングの頭部メインカメラに光が戻り!
「ジェネレーターが回復しました! これなら!」
虚を突き、ブーストダッシュで前にダッシュし、
そして!
「良し! アンカーを持っていたゲズアサルトを
こちらも虚を突かれ動けないでいたゲズやジーナたちに!
急ぎ、急速にブースターで距離を取り! レーザーランチャーを構え、ランチャーの射程を維持して、ゲズとジーナたちにランチャーを
そして、
「レ…レーザーを斬り払って、
ラフィンスカルたちが、
「アライン流
あの
…っていう一連のレナスさんの動きも……
「レーザーラウンドバックラー以外、貧弱なのが、ジーナシールドナーなのに! 攻撃を、こんなに完全に当てられたら⁉」
ジーナシールドナーの腹部が上下に二つに裂かれ、上半身が地面に転がる!
「よっしゃ!
トライバレルのレーザーをチャージし!
チャージしきったチャージレーザーを、ザインさんのブッサルト周辺に
ラフィンスカル本隊を、次々に
そこに!
「アライン流
「どうやら、風は、うちらに
と、戦局は自分たちが有利になって来たと話すミケさん!
しかし、
「クッ…! ここまで来て! ここまで来て、引き下がれるかッ‼」
どうしても、ここまで来て引き下がれないザインさんが、ブッサルトのミサイルポッドを
それらの攻撃の
だけど、それらのザインさんの必死の攻撃を!
まず、ミサイルを、白の剣で斬り払い!
レーザーランチャーとレーザーバズーカをも、ミサイルやバズーカを斬り払う
「クッ…! こ…この!
どうしても、まだ引き下がれないザインさんがッ!
「クソ…ッ‼ アヴァドン…ッ‼」
最後の意地とばかりに、タイニーダンサーに向かって、ブースターを
「なら! レーザーソードで!」
トライバレルのレーザーソードで、ザインさんのレーザーソードを、ミケさんが斬り払うッ!
「ほんなら、そろそろトドメや!」
タイニーダンサーが、トライバレルを
「フランメ! 二刀流や!」
タイニーダンサーの
「必殺! 剣の舞や!」
タイニーダンサーが、短剣の
「ほうらッ!」
「そらそらぁーッ‼」
今度は回転方向を反対に変えて、左腰に
「これが…ッ!」
ブッサルトを真正面に
「ホンマの…ッ!」
そこから右手を逆手のまま、左下から右上に、斬り上げ!
同時に、左手も逆手のままで、右中央から左中央に、斬るッ!
剣の舞のフランメの連撃で、ブッサルトの
「ドヤ顔や…ッ‼」
最後に、上方から、逆手のまま両手で、下方に
そして、その
「こんな…こんな事でぇぇぇーッ‼」
ザインさんのブッサルトが、バラバラに分解され、脱出ポッドが起動し、脱出ポッドが射出される。
「こ…こんな……こんな…ッ⁉ クズのロクスリーが、本当は強かったというのかッ⁉ クズ機体のシュタイガーンバオアーのバグプログラムが
頭部はバルカンで
そのシュメルに!
「行くぞ、シュメル! これが、ミケさんたちを
ライフルを右腰に置き、左腰からバトルアックスを抜き、一気にダッシュで
「絶対に…! 絶対に……ッ‼
こんなクズに…‼ やらせてなるものか……ッ‼」
グラオザームリヒターが、残った武器であるアサルトレーザーライフルを掃射しつつ、シュタイガーンバオアーの近接装備がアクセラレートレールキャノンを握りつぶしたという無茶苦茶な用途で使われた
しかし…ッ‼
アサルトレーザーライフルを
「バカな…ッ⁉」
その隙を突き、バトルアックスで、股間部から空中に、下から打ち上げる!
落ちて来るグラオザームリヒターに、背部ミサイルを
バトルアックスを左腰に
最後の一発をチャージしながら、頭部バルカンを繋ぎで
「
「これが…ッ!」
「オイラの…ッ!」
相手の機体の内部! マイナス距離での‼
「ラストシューティングだ…ッ‼」
「
トライバレルの
「そ…そんなバカなァァァーーッ⁉」
腹部に大穴を空け、全身ボロッカスに
脱出ポッドが射出された先で、ザインが、モソモソと
「クッ…クソがッ! 覚えていろよ、アヴァドン! 野郎共! 撤退だ! ずらかるぞ!」
と、
「オレの完璧な経歴を、よくも、ここまでズタズタに引き裂いてくれたな! オレの美学に掛けて……ロック=ロクスリーッ! 貴様の存在を、この世界から、絶対に抹殺してやるッ‼」
と、
「おーおー、逃げながら、
と、負けても
「つ~か~れ~た~。ユリンちゃん、もう、今日はクタクタ~。だけど、ザインもシュメルも、二人共、あの捨てゼリフ
相変わらず、余り理解しない方が良さそうな話をしながら、ユリンも、喜びの声を上げ、
「そちらのお嬢様。
深く謝罪を述べてから、キラキラの笑顔を見せて喜ぶレナス。
「うわ!? また
「やから、上手言われたからって、ふやけんな言うてんのに! まあ、でも、ありがとうな、レナスの兄ちゃん! レナスの兄ちゃんが来てくれてへんかったら、今ごろ、撃墜されてるところやったわ。ホンマ、助かったで。」
レナスに、感謝の意を述べ、喜びの声を上げるミケ。
「いえ、
と、とってもキラキラの笑顔で喜びの声を上げてから、
「では、お嬢様方、私は、これで。お嬢様方に精霊の
そう言って、ウンターザーゲンのブースターを
「ホンマ、いつもメチャクチャ助かるところで助けてくれて、ホンマ助かるわ、レナスの兄ちゃんは!」
感謝を込めて、レナスを見送るミケ。
「はい! 本当に、いつも助かります!」
セリアも、レナスへの感謝を込めて見送る。
「ええ、本当に、いつも、ありがたい限りですね。しかし、今日の戦いは、今までになく、厳しい戦いでしたが、何とか乗り越えられましたね!」
レナスへの感謝を述べ、厳しい戦いを乗り越えられた事に、喜び勇むマカロニ。
「何にしても、オレたちの
ソルファージュの無事をバーダック艦長が喜び、
「うん‼ うん‼ ボクたちのソルファージュが無事で、本当に良かったよ!」
リッドも、心から、ソルファージュの無事を喜ぶ。
「まあ、でも、今日のヒーロー賞は、誰も文句無いよな? ロクスリー君に決定や!
さあ、ロクスリー君! ヒーローの
と、大喜びでロクスリーに告げるミケ。
しかし……。
『大変です! マスターが…‼ 腹部の傷が再度開き、再度、気絶しました…ッ‼』
と、急ぎ、
「か…回収や‼ 今すぐ、ロクスリー君を回収して、
ミケたちの
そして……。
「安静状態に戻りました!」
救急室から出て来て、ロクスリーの安静を報告するセリア。
「良かった~!」
と、安堵と喜びの声を上げるユリン。
「ええ……本当に!」
マカロニも、安堵の声を上げ、
「フン。一応、あんな奴でも、まあ、死ななくて良かったか。」
と、相変わらずのツンデレ具合のケビンと、
「ホント、良かったよね!」
と、喜びの声を上げるリッドと、
「まあ、何とか助かって良かったぜ!」
バーダックも、無事を喜ぶ声を上げ、
「ホンマ、良かったで! ありがとうな、セリア!」
『セリアさん‼ マスターを救って頂き、本当に、ありがとうございます‼』
余程、ロクスリーが助かったのが嬉しいらしく、
「重体なのに、無理して出撃したせいで、傷口が開いていました。恐らく、その時の痛みのショックで気絶したんだと思います。」
と、診断結果をセリアが報告する。
「無理してガンバって……良い子や…。」
ロクスリーの
「それにしても、今日のロクスリー君、凄かったよね! もう、
相変わらずの謎発言をしつつも、大いにロクスリーを
「ユリンの、
ユリンに同意し、今日のロクスリーの動きを
『ええ! 今日のマスターは、本当に素晴らしかったです! 本当に健闘されました‼』
ユリンとマカロニに同意し、ロクスリーを
「今日のロクスリーは、序盤から良い動きしてたが、途中から動きが落ちて、やっぱダメかとも思ったが、終盤からマカロニが言う
終盤からのロクスリーの動きの凄まじさを
「あれ、シュタイガーンバオアーがピンチになってからだったよね?」
リッドの、この発言に、
「もしかしてロクスリー君は、危険を感じると
と、大喜びで話すミケ。
しかし…。
「あんなのは、機体性能が良かっただけですよ!」
特異体質ではなく、機体性能のお
その、怒り一杯のケビンに、
「でもケビン。シュタイガーンバオアーは、ケビンにも、私にも、マカロニにも、リーダーにすら扱えなかったクセのある機体なのよ?」
なだめる
「それに、ロクスリー君は、シュタイガーンバオアーの本来想定されていた戦法を超えた戦い方をしていました。そこは彼のパイロット能力の高さの
と、ロクスリーのパイロット能力の高さを指摘するマカロニ。
「何だよ! ユリンもマカロニも、少し前まで、アイツに怒ってたじゃねぇか! それが何だよ! みんなアイツに甘すぎんだよ! アイツは、結局、最低のクズ野郎でしかねぇんだよ! チッ…! オレは部屋に戻るぜ!」
「ケビン…。」
心配そうな表情でケビンを見送るリッド。
「まあ、ケビンは、うちの事を想い過ぎて、今は、ちょっと怒ってくれてるだけやねん。しばらくしたら、また、ロクスリー君とも、仲良しに戻るよ。」
ケビンの怒りも時が消してくれると語るミケ。
「まあ、あんだけ怒ってても、アイツも根は良い奴な上に、単純でもあるからな。何か、切っ掛けがありゃ、
と、
「ケビンも、内心では、ロクスリー君を案じていましたしね。」
と、心の中では、ロクスリーを心配しているケビンの事を指摘するマカロニと、
「だね! あ~あ、ケビンったら素直じゃないんだから! でも、ケビンのああいう感じは、結構、ネコもガッツリ任せられそうかな!」
ケビンの素直じゃない優しさに喜ぶユリン。
「まあ、ケビンも、ホンマ、根は、スゴイ優しいからね!」
と、ミケも、ケビンの根の優しさに、本当に、とても喜び、
「よし、ほな、そろそろうちは、今日のヒーロー賞のロクスリー君に、
と、いきなり
「ちょッ⁉ ミケさん⁉」
いきなりのミケの
「キャー! リーダー!
大喜びのユリン!
『マスターも喜ばれますッ‼』
……………………………………
……天国の父さん…母さん……
……オイラ…なんか…気持ち良いです……
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