第5話 神滅の月二日・バンパイアロード ②

 後ろからに卑俗ひぞくな男のことが聞こえてきていた。


 サポートシステムが反応ない。つまり、ランク4以上の魔物だ!


 言葉を話せる? 知能を持つ魔物よね。でもよ! そんなに卑俗ひぞくな声の持ち主、普通に考えると、いい人の可能性があんの?


 振り返って後ろに見る。人の姿を持つ魔物だ。黒いタキシードを着て、外に足まで長いマントを被っている。翼がないのに、空中に飛んでいる。青い皮膚とその下品な笑い顔を見って、拳であいつの顔を殴りたい気持ちが込み上げてしまった。


「あの、もしやることがないなら、我帰ってもいいよね?」


 最初からすぐこのような失礼な話をするなって、普段の我が本当にできないよ。しかし、このような奴の顔見ると、わけわからないイライラしている。


「はあ!? 生意気な小娘よ! そのうぬぼれた態度に代償を払えろう!! お前の体でな!!」


 やはりお前はそういう奴だ! 先は少しだけ、自分の失礼に後悔した我がバカだ!! 絶対にお前を殺してやろう!!


 あいつが空中に飛んで、袖の中から暗いオーラが物凄いスピードで我に飛び来る。


 やはり上のランクの魔物が強い。まずい、避ける時間がない! でも、我は不死身だよ!


 あのオーラに命中された。暗いオーラに囲まれた。その中に、無数なコウモリが牙と爪で我を襲っている。


 これが相手を無視の罰なのか? この痛みが……この痛みが……


 全然痛くない!


 まさかこのオーラが何か特殊効果があるか? 早く確認しよう!


【HP:540 …… 状態:正常】


 こいつはただの弱いか!! なら、こっちもやるよ。


毒音波ポイズンサウンドウェーブ!」


 片手で前に軽くて振り出し、紫色の気刃が暗いオーラを斬り、あいつへ飛び出していた。


 予想外の反撃でビックリするかもしれない。奴の反応は少しだけ遅くなった。顔が刃に傷つけられた。青い皮膚に黒い血が流れていた。


 惜しい! 奴のスピードだけ半端じゃない。注意しないと、やられるかもしれない。


「オ・ノーレ!! よくも…… よくもオレの顔に…… ぶっ殺せ!!」


 奴が獰猛な顔に表していた。体から暗いオーラが散っていた。無数のコウモリが現れていた。


「これがオレの眷属召喚だ!! 眷属たちよ、あの小娘を骨も残らずに喰えいいいい!! あの世で後悔しろう!!」


 この奴!! これだけが言うな!!! 


 逆鱗に触れるように、怒って奴を睨んでいる!!


「ドッ・ドッ」っで、召喚されたコウモリが次々と地面に落ちた。


【スキル威圧LV2に上がりました】


 まさか、無意識に威圧を発動したの? 面白い!


「お、お前! オレの眷属に何をした!!」


 奴の呼吸が荒くなり、全身が震えている。


 恐れたよね。 このチャンスで奴を倒すよ!


 でも、奴のスピードは半端じゃない。そして、空中に飛べるも絶大な優勢を占める。ちゃんと方法を考えないと、やられるは時間の問題だ!


 そう! 奴が理性を取り戻す前に殺す!!


 方法は…… あぁ、あった! 


 昔、ある意外死亡したネットニートから教えられた。精神で飛び道具をコントロールできるゲームがあった。もし毒音波ポイズンサウンドウェーブがコントロールできれば…… !


 一か八か! やってみる!!


毒音波ポイズンサウンドウェーブ!」


 精神と毒のオーラを同調している。片手で毒の気刃を振り出していた。


 刃が奴の側に外れ、奥へ飛んでいた。


「は、アハハ!! 外れたか!! オレを殺せる唯一のチャンスが外れた!! 死ね!!」


 外れた攻撃により、奴が冷静を取り戻した。こっちに飛んで来る!


 奴の行動に惑わない! 今はコントロールに専心しなければ!


 これがオーラのイメージだ。後ろに回って、全速で奴の背中に狙い!!!


「ツーーー!ボム!」


 我を撃つ瞬間、紫色の気刃が奴の背中に直撃していた。しかし、いつものように切っていなかった。紫色の霧を爆発していた。


【スキル念力サイコキネシスLV1習得しました。スキル毒音波ポイズンサウンドウェーブLV6に上がりました】


「ふう……ふう……」


 危なかったよ! 一秒遅かったら、やられたのはこっちだよ! 死ぬことができないが、この姿で本当に死にたくないよ!


 そいえば、毒音波ポイズンサウンドウェーブさえ切られなかった。本当に手強い敵だよね。さすがランク4以上の魔物だ。


 霧がどんどん薄くなり、奴の姿が現れる。どうやら、かなりなダメージを受けたため、地面に倒れた。


「は……は……」


 また意識があるの? それなら、迷わず殺す!


 最後の力でオーラを手に集め、気刃を振り出す瞬間。また男性の声が聞こえる。


「殺せないでよろしいですか?」


 目が周りを見て、誰でもいない。なら、この声は一体どこから……? 上なの?


「アハハ…… もうダメだ……」


 上には、また4人の魔物が飛んでいる。後ろの3人が倒れた奴の姿と同じだった。前のリーダーみたい中年男性の魔物は、奴らと違い、真っ白な顔に鮮紅な瞳が光っている。


 絶対に敵わないよ! 逃げる可能性も極少ない。どうやら、人の姿で初めて死を体験の時が来たよね。


 彼らは緩めて地面に降りる。こっちに向かって来る。


 もうダメか! 我の不死身で、お前ら全部殺す!!


「すみません。うちの若者が失礼なことをしました。許してくれませんか?」


 アレ! お詫びなの!! そして、久しぶりの敬語!! 


「殺さなければとは言えないが。先に戦いに挑んだのは奴だよ!我はただ反撃だけだ!」


「彼に代わって、もう一度お詫び申し上げます。ハイバンパイアの数はもう減られないため。彼を許してください」


 彼は凄く真面目な顔で謝っていた。その言葉に嘘などものを思わなかった。しかし、我が本当に他人を信用できるのか。そう考えると、急に心が針で刺すような痛みを感じてしまった。


 彼が我の変化が気付いたように、足を止めていた。


「ラミアーのお嬢さん。体調の方は大丈夫ですか」


 我のことを心配なの? 本気で謝るらしい。なら……


「こいつのこと、はっきりと教育してくれ。次があったら、絶対に許さない!」


「わかりました。では、君たち、彼を持ち帰れ!」


 彼が手を横に振る。後ろの3人がこいつを持ちあげ、飛んでいく。


「では、遅いですが。自己紹介させていただきます。私はバンパイアロードのクラウスと申します」


 自己紹介なの? どうする? 魔王を名乗るか……


「我はお嬢さんじゃない! ラミアーのウラエウスだ!」


「やはりラミアーですか。自分の目で見なかったら、ラミアーの存在が信じられませんな」


 またその話なの? この世界に、ラミアーはどれほど珍しいなの? 彼がラミアーのことを知っているみたいだ。できれば、そのことを聞きたい。


「あなたがそう言うなら、ラミアーのことは知ってるのか?」


 彼が我を見て、口元に笑みが浮かぶ。


「知っていますよ。お嬢さん、イヤ、ウラエウスさんが自分のことについて、知らなかったそうですね。先の謝罪として、そのことを教えましょう。いかがでしょうか」


 我の顔がそんなに読みやすいの!? 


「そして、君もかなり疲れそうですね。良かったら、私のどころに食事をしながら、話しましょう」


 確かに、今の情報が極めて不足だった。できれば、情報が欲しい。しかし、初めて会う魔物の誘いに応じること、大丈夫なの? 


「グゥー!」


 なんでこんな時にお腹が空いたの! 一か八か! もし何がされたら、殺せばいいよ!


「わかった。それなら、お願いする!」


「では、案内いたします」


 …………

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