第3話 神滅の月一日・灼熱地獄と伝説の種族

 本当にビックリしたよ。あんな状況でスキルを習得するなんて。聞いたことがないよ!


 今回の階段は先より短くて、ただ50段くらいで上の段階が見える。


 地下五階に着いていない、既に上から火の光が見えた。


 また炎の地獄なの? あの地獄を乗り越えた我に、どんなものでも恐れないよ!


 やはり、ここは火の地獄だ。周りは火の海だ。天井の岩が赤い火の色に染め上げている。


 また泳ぎか。まぁ、あの悪臭ばかり毒沼と比べると、火の海くらいでは大したことではないよ。


 早速、上がる階段を確認しよう! マップ探索!上がる階段!


【上がる階段:存在しません】


 なにいいい!!!? 存在しないとは、上がってはいけないのこと!!


 待て待て待て! ここはダンジョンよね? 帰る道は存在しないことがありえない! なら、もう一度マップを確かめよう。 マップ探索!


 ……


 なるほど。ここは意外に広くなかったね。ここは?


 地図に変なところを気付いていた。天井がない場所を何か所見つける。


 つまり、あの場所で上に上がる可能性があるよね。なら、早くあそこに行こう!


 マグマの中に泳ぐことなんて、誰にも想像できないよね! しかし、これは事実だったよ。まったく。あのフェニックスのおかげで、すべての火属性が無効化していた。本当に、感謝しなければね。いつの日か、絶対にあの鳥たちが恐怖の味を教えてやろう!


 周りに魔物の姿が次々と現れていた。満身赤いカエル、空に浮いて燃え上がる蒼い炎。そして、しっぽに火が燃え、全身赤い鱗に覆われたトカゲ。確か、ランク4のサラマンダーという魔物だったよね。つまり、敵はだんだんと弱くなった。どうやら、死ぬことが少なくなったよね! あれ、今、フラグを立てったよね!!


 なに! あのマグマ!


 前方にマグマが天井まで噴出していた。


 あれを利用すれば、上の段階に行くかもしれない! でもよ、何故マグマが急に噴出なの? 下に潜って見よう!


 あれ!!! クジラなの!!!


 マグマの底には、巨大なクジラが潜っている。我の姿を見つけ、口を開け、物凄いスピードで向かって来る。


 嘘! 速すぎ! 避ける時間がない!! 来ないで!! 我が美味しくない!!


 もう遅かった。周りの魔物、マグマと一緒にクジラに飲み込まれてしまった。


 …………


 ここはクジラの胃袋なの? 血の生臭いがない!そして、想像より広い、まるで洞窟のようだ。


 では、すぐこいつを始末するか? 待て待て、こいつは上に行く唯一の手段なので。殺しじゃダメ。


 アレ! こいつに飲み込まれた魔物がどこでもない。もう消化されたのか? なら、骨とかも残っていなかったの? こいつの消化力は火竜ムスビール以上だと思わない。そうすると、必ずどこかにいるよね。


 そう思いながら、胃袋の奥へ這ている。


「ボム!」


 この音は何!? 


 前に進むと、爆発の音が次々と聞こえてきていた。これが、何者が争っているのか?


 スピードを出して、全速で前へ這ている。


 やはり、思ったように、クジラに食われた魔物たちが、ここに殺し合っている。ほとんど炎属性の魔物だから、火の玉が飛び交っている。


 三匹のイモリが我の姿を見つけ、こっちに向かって来る。


 全身が赤地に黒の斑点模様になっているイモリが舌を出し、「スースー」の声を出していた。


 意外に、その意味を理解できる。やはり、同じ進化系統樹の同族だったよね。てもよ、ただのランク3だけの程度で、畏れる理由はない!!


「見ろよ! あれがバイパーマムシだよ! 一番弱いランク2だよ!」


「そうそう! 体が小さいし、毒以外に何もできない! 雑魚みたいなものだ!」


「そうだ! その毒で自らを毒死のバカ種族だ!!」


 なるほど、進化した後、ほとんどの変化がない。牙も小さくなった。毒耐性がないと、その毒霧が使えこともできない。しかし、進化系統樹を何度も確認していた。唯一のランク10はともかく、亜人種のラミアーに進化するため、バイパーマムシは必須だったよ。


 なんで? あぁ! わかった! 普通の魔物が進化する時に、一段階しか見えない。ならば、弱いバイパーマムシを選択する魔物があるわけないよね!


 面白い! 我の力を見せてやろう! その前に、ちょっと聞きたいことがあるね。


「お前らに質問がある。答えろう!」


「なっ、何!! バイパーマムシの癖に、オレたちにこんな態度を!!」


「ラミアーという種族。知てっるか!?」


 彼らは話を聞き、天を仰ぐ、笑っている。


「アハハハハ! あの伝説な種族、知らないはずがないだろ」


 彼によると、ラミアーがヘビ族の中に、極少ない進化だった。理由は誰でも分からない。


 でもよ、その理由、我がはっきり分かっているよ。


「話が終わった。さっさと生意気な嬢ちゃんを殺すぞ!」


 イモリたちの顔が何も変化がない。しかし、顔の後ろに隠れる卑陋さをはっきり感じる。我が本当にヘビになるよね!


「死ぬ前に、一つだけ教えよう! 我は魔王だ! 魔王ウラエウスだ!」


 毒音波ポイズンサウンドウェーブ三連発!!


 毒霧が気刃になり、物凄いスピードでイモリにいる場所へ飛び出していた。


「ツー!」と、三匹の首を切り落としていた。


【ファイアイモリが死亡しました。EXP320を獲得しました】


【ファイアイモリが死亡しました。EXP320を獲得しました】


【ファイアイモリが死亡しました。EXP320を獲得しました。種族レベルが19に上がりました。スキル毒音波ポイズンサウンドウェーブLV2に上がりました】


 種族レベルはあと少しだけ、ヘビの姿と別れるよ! 今は外に出る方法を探そう!


 あれ! この場にいる魔物が、全部こっちに向かって来った。なんで!?


 まぁ。全部こんな程度の魔物なら、恐れる理由はないよ! 一気にまとめてやっつけよう! 毒音波ポイズンサウンドウェーブ連続発動!!!


 クジラの胃袋に、無数な毒刃が飛び交っている。


【ファイアイモリが死亡しました。EXP320を獲得しました】


【グレンカエルが死亡しました。EXP260を獲得しました】


 …………


【ファイアトカゲが死亡しました。EXP400を獲得しました。種族レベルが20に上がりました。スキル毒音波ポイズンサウンドウェーブLV5に上がりました。進化可能になります】


 死の味はどう? これが魔王ウラエウス様の力! 


 やっと進化できるよ!! 今すぐ進化するかな。


「ホロウウウーーー!」


 何が起こったの!? 地震なの! 


 クジラの体が大地震のように動ける。急に蒸気が噴出し、我を載せて、外に噴き出した 。


 外には! はやりマグマが待っているよね。マグマと一緒に表面から噴き出した 。


 もう少しい! 上の段階に上がるよ!


 もう見えるよ。四階に着き瞬間、すぐ飛び込むよ!!


 せーのっ! ジャンプ!


 やっと四階に到着したよ!! お願い、もう変なものを見たくないよ!! ちゃんと普通でお願いするわ!!


 やった!! 普通の洞窟だ!! 早く安全の場所を探そう! 進化は後のことだ。マップ探索!


 地図から見ると、右側400メートルに、小さな池があった。そいえば、喉が渇く。今日の一日、水が全然飲まなかったよ!! 魔物がいれば、殺せばいいよ!


 …………


 本当にいい場所だった! 水もとっても澄んでいる!


 水よ! 我が来るよ!! 


 蘇った!! これは本当の泳ぎの感じか! 毒沼とマグマより数十倍、イヤ、数百倍に気持ちいいよ!!


 これで、そろそろヘビの姿と別れよう! ラミアーに進化!


 急に体か輝いている。熱い! もう炎属性に無効したのに! 何故! 全身が裂けようだ!!!


 ……


【種族がラミアーに進化しました。種族ランク3に上昇しました。種族値3.4に上昇しました。スキル魅了LV1習得しました。スキル魂喰いLV1習得しました。スキル繁殖LVMAX習得しました。スキル女王の威信クイーンズインフルエンスLVMAX習得しました。スキル種族統括LVMAX習得しました。】


「あれ、ここは……」


 懐かしい女性の澄んだ声が聞こえていた。これが昔、我の声だった。


 目を開き、映ったのは、女性らしい細長い手だった。


「これは、もう人の姿になったのか?」


 我が無意識に思ことを口で話した。


「速く!早く水で顔を見たい!」


 慌てるものか。それとも下半身だけで動きが慣れないか。前に転んじゃった。


「いててて! ウフフ~ これが久ぶり【普通】の痛みか!!」


 そいて、胸が痛いい!!! 進化したら、なんで服が付いていないの!!


 両手で地面を押し、立ち上がった。緩めて水の前に移動する。


 水面に美しい女性の顔が映っている。


「良かった! 元の顔だ!」


 顔が変わっていなかった。しかし、銀色の髪がルビーのような濃い赤色になった。そして、肌が真っ白になった。まるで血がないようだ。


 ちなみに、胸が前より、ちょっとだけ大きくなるよ!


 進化する時、痛いので、新しいスキルが全然気づかなかった。なら、全部確認しよう!


「ステータス確認!」


 ずっと口でこういうゲームらしい言葉を話したいよ!やっとできったよ!


【ナクラログ864年、神滅の月1日、22:37:54、リグナクス地下大迷宮B4 名前:ウラエウス 種族:ラミアー 性別:メス レベル:67 種族ランク:3 種族レベル:1 種族値:3.4 HP:561 SP:357 攻撃力:357 精神力:299 防御力:340 魔法防御力:306 素早い:428 状態:正常】


【スキル:毒の牙LVMAX、毒煙どくえんLVMAX、毒霧LVMAX、毒音波ポイズンサウンドウェーブLV5、威圧LV1、魅了LV1、暗視LVMAX、毒性上昇LVMAX、スピード上昇LV1、炎耐性LVMAX、氷耐性LVMAX、毒耐性LVMAX、強酸耐性LVMAX、魂喰いLV1、魔力転換LVMAX、女王の威信クイーンズインフルエンスLVMAX、種族統括LVMAX、女神化LVMAX、神の不死身LVMAX】


 うわ! 知らないスキルがいっぱいある。


 いちいち確認したいが。もう結構疲れじゃった。今日はここで寝よう!


 水辺にある石の上に打ち伏せて、穏やかに眠れていた。


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